書評『文明としての江戸システム』(鬼頭宏著) 12 2017-09-05 | 書評『文明としての江戸システム』(鬼頭宏著) 本書と『逝きし世の面影』との関連について ところで、本書冒頭でも言及されている渡辺京二氏の『逝きし世の面影』は、幕末・明治初期に訪日した外国人の記録を文化人類学的観察として読み解くという、本書とは全く異なるアプローチによって「文明としての江戸」を描き出した、真に画期的な業績であった。それは異文化ギャップが浮き彫りにした文明の心性を再生する試みであり、その意図は次のような一節に端的に表現されて . . . 本文を読む