引き続き稀有の思想家である岡野守也先生のブログからそのまま転載する。引用中の再録記事は11年前のもの。当時行われた気候変動に関する科学者の予測がきわめて的確だったこと、事態はむしろさらに前倒しで起こっていることが今や実感的に理解できる時代となった。人類は転換の岐路を超えてしまったのだと思われてならない。
記事中の設立総会やシンポジウムには筆者もかかわった記憶がある。当時は比較的若いメンバーが集まり熱心にやっていこうとしていたのを記憶している(今思えば私は傍観者的存在だったような気がする)。それがこの状況下で、今やどうだろう。
そうしたぼやきはともかくとして、お読みの方はリンク先の記事もぜひあたっていただきたいと思う。
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暑い夏と持続可能な社会(再録)
昨日は熊谷で41・1度と観測史上最高の暑さになりました。東京都内も観測史上初の40度超えだとのことです。
気象庁は「経験したことのない暑さ」「命に危険を及ぼすレベル」と言っています。
新聞などもこの暑さが温暖化によるものであることを報道し始めているようです(まだ強調度が足りないと感じますが)。
そうした状況に合わせて、猛暑―異常気象ー温暖化ー気候変動とエコロジカルに持続可能な社会の可能性についての過去記事の再録をしています。
読んでいただき、一緒に考えていただけると幸いです。
*
「暑い夏と持続可能な社会」’07.8.20
猛暑が続いています。
暑さのせいと、仕事のせいで、なかなか記事を更新できませんでした。
それにしても暑いですね。これは紛れもなく「地球温暖化」の影響です。
仕事の1つは曹洞宗大本山永平寺の雑誌『傘松(さんしょう)』に書き始めた「環境問題と心の成長」2回目の原稿でしたが、そこでも「地球温暖化」のことにふれておきました。
4月7日の朝日新聞の、国連の気候変動に関する政府間パネル(IPCC)の報告書の記事を紹介したことがありましたが、要点だけ再掲載します。
近未来予測を拾ってみると、2020年代(気温上昇幅 0.5~1.2度程度)に次のようなことが起こると危惧・警告されていました。
・ 数億人が水不足による被害にさらされる
・ サンゴ礁の白化現象が広がる
・ 生き物の生息域が変化し、森林火災の危険性が増す
・ 洪水と暴風雨の被害が増える
・ 栄養不足、下痢、呼吸器疾患、感染症による負担が増える
・ 熱波、洪水、干ばつにより病気になったり、死亡したりする確率が増える
・ 感染症を媒介する生物の分布が変わる
・ 北米では、河川の流量が減り、現在のような水需要は満たせなくなる
賢明な読者はすでにお気づきのとおり、2020年代ではなくすでに「熱波、洪水、干ばつにより病気になったり、死亡したりする確率が増える」、「洪水と暴風雨の被害が増える」、「生き物の生息域が変化し、森林火災の危険性が増す」という事項は現実のものになっています。
これから、さらに深刻になっていくことが予想されています。
被害を最小限にとどめるには、最大限の努力が必要で、それには必然的に資源の大量消費―大量生産―大量消費―大量廃棄という流れになってしまう「経済大国」「経済成長」という社会の方向性を根本的に転換する必要があると思われます。
社会の方向性を転換するには、強力な政治的指導が必要です。
そのためには、そういう指導のできる政治勢力が必要です。
しかし、現状の日本にはそういう政治勢力は見当たりません。
ならば、新たに創るしかありません。
しかし、すぐには創れそうにもありません。
ならば、まず創るための準備をするしかありません。
というきわめて単純明快な論理の展開の結果、昨年11月のシンポジウム「日本も〈緑の福祉国家〉にしたい!――スウェーデンに学びつつ」1)2)をふまえて、「持続可能な国づくりの会」を設立することになりました。
来週の日曜日、26日に設立総会を行ないます。
総会の後で学習会の講師として話します。
暑いさなかですが、できるだけのことをやっています。
記事中の設立総会やシンポジウムには筆者もかかわった記憶がある。当時は比較的若いメンバーが集まり熱心にやっていこうとしていたのを記憶している(今思えば私は傍観者的存在だったような気がする)。それがこの状況下で、今やどうだろう。
そうしたぼやきはともかくとして、お読みの方はリンク先の記事もぜひあたっていただきたいと思う。
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暑い夏と持続可能な社会(再録)
昨日は熊谷で41・1度と観測史上最高の暑さになりました。東京都内も観測史上初の40度超えだとのことです。
気象庁は「経験したことのない暑さ」「命に危険を及ぼすレベル」と言っています。
新聞などもこの暑さが温暖化によるものであることを報道し始めているようです(まだ強調度が足りないと感じますが)。
そうした状況に合わせて、猛暑―異常気象ー温暖化ー気候変動とエコロジカルに持続可能な社会の可能性についての過去記事の再録をしています。
読んでいただき、一緒に考えていただけると幸いです。
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「暑い夏と持続可能な社会」’07.8.20
猛暑が続いています。
暑さのせいと、仕事のせいで、なかなか記事を更新できませんでした。
それにしても暑いですね。これは紛れもなく「地球温暖化」の影響です。
仕事の1つは曹洞宗大本山永平寺の雑誌『傘松(さんしょう)』に書き始めた「環境問題と心の成長」2回目の原稿でしたが、そこでも「地球温暖化」のことにふれておきました。
4月7日の朝日新聞の、国連の気候変動に関する政府間パネル(IPCC)の報告書の記事を紹介したことがありましたが、要点だけ再掲載します。
近未来予測を拾ってみると、2020年代(気温上昇幅 0.5~1.2度程度)に次のようなことが起こると危惧・警告されていました。
・ 数億人が水不足による被害にさらされる
・ サンゴ礁の白化現象が広がる
・ 生き物の生息域が変化し、森林火災の危険性が増す
・ 洪水と暴風雨の被害が増える
・ 栄養不足、下痢、呼吸器疾患、感染症による負担が増える
・ 熱波、洪水、干ばつにより病気になったり、死亡したりする確率が増える
・ 感染症を媒介する生物の分布が変わる
・ 北米では、河川の流量が減り、現在のような水需要は満たせなくなる
賢明な読者はすでにお気づきのとおり、2020年代ではなくすでに「熱波、洪水、干ばつにより病気になったり、死亡したりする確率が増える」、「洪水と暴風雨の被害が増える」、「生き物の生息域が変化し、森林火災の危険性が増す」という事項は現実のものになっています。
これから、さらに深刻になっていくことが予想されています。
被害を最小限にとどめるには、最大限の努力が必要で、それには必然的に資源の大量消費―大量生産―大量消費―大量廃棄という流れになってしまう「経済大国」「経済成長」という社会の方向性を根本的に転換する必要があると思われます。
社会の方向性を転換するには、強力な政治的指導が必要です。
そのためには、そういう指導のできる政治勢力が必要です。
しかし、現状の日本にはそういう政治勢力は見当たりません。
ならば、新たに創るしかありません。
しかし、すぐには創れそうにもありません。
ならば、まず創るための準備をするしかありません。
というきわめて単純明快な論理の展開の結果、昨年11月のシンポジウム「日本も〈緑の福祉国家〉にしたい!――スウェーデンに学びつつ」1)2)をふまえて、「持続可能な国づくりの会」を設立することになりました。
来週の日曜日、26日に設立総会を行ないます。
総会の後で学習会の講師として話します。
暑いさなかですが、できるだけのことをやっています。
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