▲2006年8月14日の甲子園は一日中晴天に恵まれた
野球はプロもアマチュアもあまり見ない方だし、ましてや球場にまで出かけることは殆ど無いのだけども、今年の夏は、本当に何十年ぶりに高校野球を観に甲子園に出かけた。
初めての甲子園は春の選抜で、浜松商業が優勝した年だったから昭和53年。いまから28年前だ。甲子園の場外では出番を待つ他校の選手や、中学などの野球クラブの団体観戦客がいっぱいだった。初めて足を踏み入れたスタンド。たしか3塁側だった。初めて観る甲子園のグランドは本当に広くて、芝生がきれいだった。多くの高校球児があこがれ、自分たちの青春をかけて目指すにふさわしい風格があった。
それから、高校野球はたくさんの歴史を刻み、多くの選手を生みだしながらもずっと続いてきた。この28年間にどんどんと時代が変わり価値観も変り、経済も人の考え方も、どんどん変ってきているのに、変らず続いている高校野球は本当にすごい事だと思う。
今年2006年8月20日に開催された夏の甲子園決勝戦、駒大苫小牧と、早稲田実業はなんと15回でも決着がつかずに再試合になった。高校野球はなんだかんだと地元びいきになるし、大方の予想がなかなか当たらないものだが、決勝戦がこういう結果になるとは考えもしなかった。
智弁和歌山対帝京の試合も、9回の裏表の逆転につぐ逆転というとんでもない試合展開でだれも想像できない展開だった。
本当に観る人の想像を超えた、知らず知らずのうちに引き込まれてしまう試合が多い大会だった。
低迷するプロ野球人気とテレビ視聴率と今大会が比較されるが、これは単に、1つ負けたら後がないトーナメント戦とリーグ戦の違いだけでは語れないと思う。プロ野球にはきっといま何かが足りないのだろう。
職業野球として世間から一つも二つも低く観られていた時代から、メジャーでも通用する選手が出る時代になったにもかかわらず、なにかが足りなくなってきている。
多くのプロ野球選手や関係者にとってある種の”原点”である甲子園に再度なにかを見つけられはしないだろうか?
▲外野席からホームベース側を観た。青い芝生が目にまぶしい