解散した元オーケストラ団員を相手に、西田敏行さん演じる指揮者・天道徹三郎が、一つのコンサートを仕上げるというストーリー。
この映画は、あまりにあっさりと描かれているが、「音楽」と「人生」を重ね合わせ、真剣に挑んでこそ初めて得られるものがある、それを得ずして何が音楽だ、何がオーケストラだと容赦なく問いかける。それはつまり何が人生だという問いかけと同じ。
つまり、人生を命がけで生きていますか?本当ですか?という問いを、再編成されたオーケストラが最高の演奏をするまでに例えて問いかけている映画。
だからといって、説教くささは無い。
が、辛口に言えば、もっとこの大阪弁丸出しの西田敏行演じる指揮者・天道徹三郎と松坂桃李演じるコンサートマスター香坂真一の間で絡めてもよかったのではないかと思った。西田敏行に松坂桃李が負けているからかもしれないし、脚本、演出のせいかもしれない。
さて、この映画でぐさっと来たのは、miwa演じるフルート奏者・橘あまねの過去である。
回想シーンを演じた子役はだれだったのか不明だが、とても迫真のシーンでした。
なかなか楽しめました。
監督:小林 聖太郎
脚本:奥寺 佐渡子
原作:さそう あきら
主演:西田敏行、松坂桃李、miwa
公式サイト:マエストロ!