18年にもなりますか

感じた事、出来事、いろんなこと書き綴ってます。

神様からひと言

2006-01-12 20:59:19 | 社会・経済
 たまたま本屋で見かけた文庫本「神様からひと言」。タイトルから想像するような堅い本では無い、あっという間に読んでしまえる軽妙なコメディーだ。

 全部で440ページほどあるのだが、あまりのテンポの良さと、情景描写の簡潔さ。まるでテレビドラマの脚本のような登場人物の描写のうまさにタイトルの”神様からひと言”について深く考えるまもなく、あっという間に物語に入っていってしまった。

 いわゆる”帯”のついた売れ筋の本らしく、帯には、”8万部突破”だとか”おもわず「面白~い!」と声が出ます”だとか書かれてある。根が素直なのでこういうことが書かれていると、いまいちなのでは無いかと疑ってしまうが、ちょっとタイトルも気になったのでまずは手にとって立ち読んでみた。適当にパラパラっとページを繰って読んでみるとその流れるような文章に目を奪われ、結局買ってしまった。

 お客様相談室とは名ばかりの”クレーム処理部門”を舞台に、なさそうでありそうな登場人物達が自由自在に動き回るなんとも面白い娯楽小説だった。普段堅い目の小説を読んでいる方からすれば、内容が無いとも言われそうなくらい軽妙なのだが、心のちょっとしたリフレッシュにはちょうど良いかも知れない。

 
ISBN4-334-73842-7
神様からひと言
荻原 浩 著
光文社文庫
686円


成人式も変えなきゃね

2006-01-11 00:01:36 | 風景
 前回のブログで、新成人の幼稚園児ぶりについて書いたが、そもそも成人式もちょっとひどいという話を一つ。

 ある人から聞いた話。娘の成人式に参加した時の感想なのだが、埼玉県のある市での成人式でのこと。当たり前のように市長からのお祝いの言葉や、市議会議長の挨拶はまあ、良いとしても、それが済んでからは、列席された市議会議員や教育委員会の役員やらが、40人ぐらい(?)ただただ名前を言ってお辞儀をしてというのが20分近くも続いたそうだ。

 さすがにその人も、「ありゃ、だめだわ」と言う感想を漏らしたとのこと。わかりやすく言えば選挙権を持った新成人に対する”宣伝・営業”活動してるにすぎない。

 だからといって、暴れても良いという物ではないが、式典の主催者側もええ加減そのような”お役所”仕事は止めてはどうか?日本の将来を背負って立つ若者に対して、”なれのはて”のような人たちによるお辞儀を連発されては、将来に不安を持っても仕方がない。

 迎合する必要もないが、ちょっと気の利いた人生の先輩からの一言をお話してあげるだけでも良いのではないかと思うがどうだろう?だからといって、「昔はこんな風だった」とかといった思い出話は御法度。「なぜ友人を大事にしなければいけないか」とか「人としてこれから生きてゆく中で迫られるあなたにしか出来ない決断をどのように下すか」「海外へ一人で出かけて、万一の時の逃げ込む場所のつくりかた」だとかちょっと聞いておいた方が良さそうな話をするほうがよっぽど面白いはずだ。

 もしかしたら、新成人に対して距離を保っているのはそういう新成人の”先輩諸氏”なのかもしれない。




新成人

2006-01-10 08:15:12 | 風景
 ことしも相変わらず新成人といわれる人たちが暴れたそうだ。2006年の新成人が143万人。暴れているのは報道されている数だけでほんの数十人。ほんの1000分の1の人たちが暴れているだけととらえれば、その他の新成人にしてみれば良い迷惑なのだろうが、実際はそうでも無いのではと思われる。

 成人とは20歳。選挙権も認められているし、逮捕されれば実名も家お写真も出る。飲酒も(公に)認められる。つまり”自己責任”のスタートという訳だ。

 しかし、テレビでの報道を見る限り、男も女も式典の内容など全く聞いていない。携帯電話でメールや会話。まるで幼稚園児のような騒ぎよう。けじめという言葉を教えられなかったのか?と思うほどである。さらには、”公に飲酒しても問題ないだろう”と言いたげな”飲酒行為”果ては酔っぱらって暴れる。あまりにもやっていることが”幼稚”である。

 まるで、”俺たちは、二十歳になったんだからもう飲酒してもいいんだぞ、ほらほら、捕まえられないだろう”と言って公の場で飲んでいるように思える。アホか?と言いたい。

 自己責任というのは、社会の中での”権利”に伴う当たり前にやらなければいけない”責任”なのだ。”酒を飲んだいいんだ”という権利だけで、”きちんとしたけじめ”という責任が欠けていることに気づいていない、そんな”新幼稚園児”を目にするのは本当に辟易する。甘ったれた二十歳は、もう一度自分の年齢、権利と責任と真っ正面から向き合うべき。本当は二十歳になるまでに、そういうことを繰り返して、ある程度の形になっていなければならないのだが・・・。



サッカー第84回全国高校選手権 野洲高校優勝

2006-01-09 20:52:48 | スポーツ
 ラグビーに並ぶ冬のもう一つの球技といえばサッカー。1月1日の天皇杯を浦和レッズが獲ったニュースもつかの間、高校生もすごいなぁ。

 この決勝戦は、実力・スピード・体力・経験(監督の)のそろったという前評判の鹿児島実業と、個人技(といわれている)、サッカー未経験監督の野洲との戦い。非常に象徴的な試合のように思えた。

 おそらくこの決勝戦に出てこなければ、野洲を”やす”と読むことも、滋賀県の学校であることも、近畿・関西地区以外に住んでいる人は知らなかったのでは無かろうか? 

 野洲は監督がサッカー経験が無いことが話題になっていたが、監督のサッカーに対するなみなみならない猛勉強で得た”サッカー”とはどういったスポーツ(ゲーム)なのかいう理解と、なによりも選手達の”サッカー”というゲームに対する理解と、たくさんの練習の繰り返しを積み重ねた結果がそんな話題を蹴散らした形になったのではないかと思う。

 高校選手権では一般に選択しない戦い方や、”ふつうはやらない”ことを敢えて選び、サッカーのおもしろさを感じながら実力を積み重ねた野洲のサッカー。ふとかつての神戸製鋼ラグビー部の平尾キャプテン(当時)がやったことを思い出した 

 彼もそれまでの神戸やってきたラグビーを少し変えた。彼がCTBと言うこともあったが、それまでの"押せ押せどこまでも”ラグビーから、”さっさとボールをバックスによこせ!”ラグビーに変えた。それまでそんなラグビーにはお目にかかったことがなかった各チームは神戸製鋼に翻弄され、その後も”変化しつづける”神戸製鋼に結果として7連覇を許した。
 
 この野洲もそれと重なる部分があるように思える。神戸製鋼が3連覇を掛けた対三洋電機戦は、後半43分ロスタイムでの大逆転のとおり、実力では三洋電機が上回っていたのではないかと思われる試合だったが、最後の最後、プレイがとぎれたら間違いなくノーサイドだったワンプレイを活かした神戸製鋼が勝利した試合。鹿児島実業と野洲高校のそれぞれの良いところがぶつかった試合と印象が重なるのは、やはり、すばらしい試合だったからだろう。

 

第42回全国大学ラグビー選手権

2006-01-08 18:35:37 | スポーツ


 今日、国立競技場で行われた大学ラグビー選手権大会はおおかたの予想通り早稲田大学が快勝で、優勝を飾った。冬の風物詩の一つであるラグビーはいろいろと考えさせられるスポーツでもある。

 結果は41対5という早稲田の圧倒的な勝利だったが、試合を見ていても早稲田のそつのなさ、危なげなさが大いに光ったように思えた。

 試合開始直後から、関東学院は何度かブラインドサイドを突かれ、ゲインを許していたのが気になった。また関東学院が得点されたシーンの殆どは、ディフェンスの数が足りなく、ウイングの快走を許したパターンだった。

 両チームともを通じて、ペナルティーゴールをねらうシーンは早稲田の1回のみだったが、スコアボードを見ると明らかなのが、早稲田の攻めのバリエーションの豊富さである。ドロップゴールあり、ペナルティゴールあり、もちろんトライ+ゴールキックによる得点あり。前半のブラインドサイドを突いたのが功を奏したのだろう、後半は殆どがオープンサイドへ速いパス回しに関東学院がついて行けていなかった。

 前半20-0というスコアで折り返した後半の関東学院の奮起も期待したが結局は、早稲田の冷静な試合運びで終わった試合だったので、関東学院のメンバーがベストだったのかどうかはよくわからないが、決勝戦にしては試合内容がちょっと一方的かなと思えた。

 また全体の印象としては、関東学院がボールを持ってからの攻めの選択をしているように思えた。これではラグビーは戦えない。早稲田はボールが意志をもった生き物のように展開され安定感を持っていた。練習量の差なのか、プレイしている選手の意思疎通の問題なのかよくはわからないが、この決勝では、関東学院はたくさん出来なかったことがあったのではないかと思われる。

 両チームの戦績が拮抗している割には、ちょっと試合内容が残念だった。