市原市議会議員 小沢美佳です

市政や議会の報告、日々の活動や想いを綴ります。
一番身近な地方政治の面白さが、皆さんに伝わりますように・・・

「まさか」に備えて

2021-07-03 | 防災
熱海市の土石流の映像。
電柱や家屋がおもちゃのようにあっという間になぎ倒されて・・・恐ろしいです。
地元の方のお話「伊豆山は頑丈な山。安全だと思っていたのに・・・」
また『まさか』が起きた。
行方不明の方々のご無事を祈るばかりです。

市原市も昨夜から土砂災害や洪水の避難指示なども出ましたが、
今日夕方には解除され、早期開設避難所も全て閉鎖されました。

午前中、一応近所をぐるりと回ってみました。
すると1カ所、スポレクパークの近くに消防車が一台。隊員の方が来ていました。





村田川の下流はこんな状態。


避難所も数カ所訪ねてみました。
市の職員が4名ずつ待機。一昨年の台風災害の時の2名から強化したのですね。
避難者はいずれも一人二人といったところで、先ほど帰宅されたとのこと。
村田川のほとりにすむお年寄りが、近所の方に車で送ってもらって避難してこられたそうです。
「遠くの親戚より近くの他人」ですね。

ともあれ、大きな災害にならずに一安心です。
職員の皆さんもご苦労さま。ありがとうございました。

住み慣れた場所で

2021-06-04 | 防災
昨日のブログで、大事なことを書き忘れてました。
福祉避難所の開設・運営訓練を見て、私が一番実感したこと。

それは
「避難所に行かずに済めば、それに越したことは無い」
当たり前かもしれませんが・・・。

一般の方にも言えることですが、特に支援が必要な方々にとっては、
避難所がどんなに配慮されたとしても、ストレスフルで過酷な状況であることに変わりはありません。
避難所に行くと迷惑がかかるからという理由で車中で過ごした方も、市内に実際にいらっしゃいました。
感染も心配でしょう。
普段住み慣れた場所で極力凌ぐことができるようにしておくことが、何よりも大事だと思います。

例えば備蓄を強化するとか、家具の固定をするとか。
もっと言えば、
耐震性の高い家屋に住むとか、そもそもリスクの高い場所には住まないとか・・・。
昨今では不動産会社が、契約する際にハザードマップで土砂災害や水害などのリスクを説明するようになりましたよね。

つまり「在宅避難」を見直しましょうという事なのですが、
これからは行政も、避難所だけではなく在宅避難者の把握方法や支援に関する取り組みが必要になるでしょうね。

紫陽花「ピコティ・シャルマン」。
控えめなくすんだ色合いがアンティークっぽくてオシャレ!







福祉避難所合同訓練

2021-06-03 | 防災
市内で初めて開かれた、福祉避難所の合同開設・運営訓練を見てきました。
会場は、市原特別支援学校の体育館です。



「福祉避難所」は、支援が必要な高齢者や障がい者・妊産婦などのために市町村が指定する避難所で、市内には高齢者施設や特別支援学校、看護専門学校、保健福祉センターなど合計30カ所あります。

この日は各施設の代表者が集まり、避難者側と受け入れ側の2班に分かれ、シミュレーション訓練が行われました。

避難者役が身につけるビブスには、こんな感じで各々設定が書かれてあります。かなり細かい!


目や耳が不自由な方、認知症の方、知的障害の方、車いすの方、臨月の妊婦、病気を抱えている方・・・
様々な方が押し寄せてきます。
介助犬も一緒だったらどうしましょう?
逃げ場を失った一般の方が来てしまう場合もあるでしょう。
各々まったく違う状況に合わせた対応をしなければなりません。
もちろん感染防止策も必要ですね。







実際に過去の大規模災害では、福祉避難所に一般住民が押しかけてきて混乱し、十分に機能を果たすことができなかったという事態が起こりました。
行政側が、これまで福祉避難所の存在を積極的に周知してこなかった理由も、こんなところにあるのでしょう。

これからは逆に、普段から福祉避難所についての地域の理解を深めておくことや、いざというときにも協力してもらえる関係性を築いておくことが必要ですね。

やればできる

2021-05-31 | 防災
一昨年、千葉県を襲った台風・豪雨災害。
未だに被害に苦しんでいる方も市内に大勢いらっしゃって、まだ記憶に新しい所ですね。

県は、この災害を教訓に「土砂災害警戒区域」の指定をどんどん進めていて、
昨日、目標としていた11006カ所の指定を全てクリアしたと熊谷知事が発表しました。

一昨年の時点では、わずか36%しか指定できていなくて全国最下位だったんですよ。
それから2年間で100%達成・・・「やればできる」という感じですが。

「土砂災害警戒区域」に指定されるとどうなるかというと、
まず区域内の土砂災害の危険性を行政や住民が認識して、がけ崩れ対策が行われたり、適切な防災活動や避難行動につなげる取り組みをスムーズに行える仕組みになっています。
そのうち特に危険な区域(特別警戒区域)に指定されると、一定の開発行為の制限や建築物の構造が規制される場合もあります。

市内の土砂災害警戒区域の例


これまで指定が進まなかった主な理由は、
指定されると土地の資産価値が下がるので、持ち主がなかなか承諾しなかったから。
ところがコロナの影響で、これまで県職員が現地に赴いて開いていた住民説明会や承諾を得ることなどを、書面等で行うように変更したところ、指定のスピードがアップしたとのこと。
もちろん、大災害の経験も後押しになった事でしょう。

さて、市原市内に「土砂災害警戒区域」は幾つあるかというと、809カ所です。
県内では、いすみ市、南房総市についで、3番目に多いんですよ。

一昨年10月の豪雨では、市原市内で土砂崩れにより1名の尊い命が犠牲となりました。
この場所は、まさに指定予定の区域だったのです。
もっと迅速に指定されていたら、こんな悲劇が起こることはなかったかもしれません。

「土砂災害警戒区域」の場所を確認したい方は、ぜひ防災マップをめくってみてください。
昨年、市内全戸に配布された、B4版の赤い表紙のマップですよ。
(もちろんネットにもアップされています)



市原市防災マップには、県の指定を待たずに予定の段階でいち早く落とし込まれていますのでご安心を!
こんな風に↓↓赤や黄色で囲んである区域です。


ただ、これで安心することなかれ。
県は今後第2段として、最新式のデジタル調査を行って新たな危険区域を抽出(1万744カ所)。
(なんと今までは地図による確認で抽出していたそうです。まさかのアナログ方式にビックリ!)
これにより、市原市は760カ所(県内最多)の区域が新たに指定される予定です。

市の担当部署も県といっそう連携を密にしていくとのことです。
対象地域の住民の皆さんには指定に向けたご協力をお願いいたします。

河川の水位をスマホでカンタン確認

2020-12-11 | 防災
今日開かれた建設常任委員会で、市内の河川に設置された水位計について説明を受けました。
関心が高い方も多いと思いますので、お知らせします。

近年の集中豪雨では、全国的に中小河川で甚大な被害が多発していますね。
これまで水位観測局は大規模な河川にしかなく、中小河川の場合は職員の巡視に頼らざるを得ませんでした。
これではタイムラグがあるし、何より危険ですよね。

そこで国はプロジェクトを立ち上げ、新たに安価で小型な水位計を開発。
市原市は11月から、白幡川・三枝川・今津川・深城川・戸田川の計5カ所に設置しました。

危機管理型水位計のイメージ

㈱みやえいさんのHPよりお借りしました

この水位計は、豪雨などであらかじめ設定した水位を超えると、10分ごとにデータを送信。
これを、誰でもスマホで簡単に確認することができるんです。
しかもリアルタイムで・・・。これは便利!

スマホなどで確認するには、まず『川の水位情報』で検索。
地図を拡大して、見たい場所の水色のアイコンを押すと・・・


こんな感じで視覚的に水位を確認できます。

もちろん、グラフでも確認できるようになっています。

皆さんもよろしければぜひ一度確認してみてください。
これから設置場所がもっと増えると良いですね。

因みに1基140万円、維持管理費は年間1380円。太陽電池により5年間はメンテナンスフリー
だそうです。

災害を乗り越えての防災訓練

2020-11-01 | 防災
今日は市内各地で一斉に総合防災訓練が行われました。
今年は姉崎東中学校が中央会場。その他、地区会場が9カ所です。
例年、中央会場の方に来賓として参加させていただいていているのですが、今年はコロナにより来賓招待は取りやめ、市職員や町会・自主防災組織の方々など必要最少人数で敢行するとのこと。
そこで私は、地区会場のうち菊間小学校を覗かせてもらう事にしました。

非常用発電機を投光器につなげる停電対応訓練

燃料のガソリンの備蓄が課題か・・・?

この蛇口は防災用の井戸ポンプですが、手動ではなく電動。(ちょっとビックリ)
停電時は発電機に繋がなければなりません。


昨年の房総半島台風による長期停電の経験を踏まえ、市が3台購入した電気自動車が初お目見え!
ポータブル発電機に繋いで扇風機を回すというデモンストレーション。

マックス1500W。一度に携帯150台を充電できるのだそうです。

体育館での訓練。


パーテーションや段ボールベッドを設置してみましょう。


段ボールベッドは主に要介護者用で、各支所に20セットほど備えられているそうです。




コロナ対策用の防護具姿の市の職員。避難所受付の流れを確認しました。


今日は、職員・住民共に、昨年の大災害の体験から特別な想いで臨んだ訓練だったことと思います。
特に停電対応や感染防止対応で新たに必要になった備えについて確認することができて、私もとても勉強になりました。
この後の意見交換では、避難所の運営組織に関する質問や、コロナにより避難所の受け入れ人数が制限されてしまう事への懸念が出されました。
まだまだ課題は満載です。

有事の際に大切なこと

2020-03-27 | 防災
東京都で週末に不要不急の外出を控えるよう知事から要請がありましたが、あらためて千葉県や市原市からも、都内への外出を自粛するよう通知が出されました。
特に「密閉空間」「密集場所」「密接場面」の三つの『密』が重なる場所は避けてください、とのことです。

市原市がこの春開催する予定だったビッグイベント「房総里山芸術祭いちはらアート×ミックス2020」も、丸1年後の3月20日に開会が延期されることになりました。
タイトルはやっぱり「2020」のままなのかな。。

それより私が今一番深刻だと感じているのが、医療機関や在宅で医療的ケアを受けている方でマスクや消毒液などが不足しているということ。即命にかかわる問題です。
実際に私が勤めている薬局でも在庫が底をつきかけていますし、市内の医療的ケア児者の方からの悲痛な声も届いています。
昨秋の台風による停電でも感じたことですが、有事の際はとにかく「優先順位」を明らかにすることが大事。
電源車にしろ消毒液にしろ限りがありますから、どの順番でどこへ回すかの素早い判断が、生死を分けることもあるのです。
行政だけではなく、私たち一人ひとりにも冷静な判断が求められていると思います。


そうそう、暗い話題ばかりでは何なので・・・災害対策に関連して、市民にとって良いニュースがあります!
小中学校のトイレの洋式化が一気に進められることが、来年度予算で明らかにされました。
現在、学校のトイレのうち洋式は約44%。
今まで遅々として洋式化が進まなかったのですが、令和2~5年度の三年間で総額約22億円の予算が付きました。
3年後には洋式化率約80%になる予定です(児童生徒数の減少なども見据えて100%にはしない)。
災害時は避難所になることを踏まえて、体育館と武道場は全てのトイレが洋式になります。さらに、多目的トイレも増やすとのことです。
整備費用は多額ですが、これまで市民から非常に多くの要望があっただけに、これは必要な予算配分と納得しています。

写真は、どーでもいいものですが。。事務所にて。
せめて明るくと思ったのですが、、ぜんっぜん似合わん!




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防災マップ 明日から全戸配布!

2020-03-24 | 防災
久しぶりの投稿です。

今日、ようやく定例議会の全日程を終えました。
登壇して議案質疑も行ったので、今ちょっと脱力状態です(笑)

さっき、東京オリパラが1年程度延期になるというニュースが飛び込んできてビックリしました。
ほんの1か月前、こんなことになるなんて一体だれが想像したでしょうか。
市政への影響も少なくないだろうな・・・。

さて写真は、今日議会に発表された、出来立てホヤホヤの改訂版防災マップ

B4判と大きめで赤い表紙なので、かなりのインパクト。
もちろん中身の情報もパワーアップされていますよ!
明日から全戸に配布されますので、お手元に届いたらぜひじっくりと眺めて確認してみてくださいね!

「お互いさま」の福祉へ

2020-02-13 | 防災


辰巳台地区の地域福祉関係者等による合同研修会。丸一日みっちり学びます。
毎年これだけの人数が集まるなんて、本当に頭が下がります。

会場は、ここ帝京平成大学千葉キャンパス。


今年のテーマはやはり『防災』。
社会福祉法人琢心会の理事長で市高齢者福祉施設協議会の代表でもある小出浩丸さんの講演を興味深く聞きました。



台風15号が襲来したとき、高齢者福祉施設はどんな様子だったのか?

22施設中、17施設が停電した。
自家発電は2、3時間しか持たず、井戸に頼っていた施設は水も止まり、エアマット・吸引器・ナースコールも使えない。
よく、水道が止まって食器を洗えない場合はラップを敷くと良いというけれど、ラップを食べてしまうお年寄りもいるのでダメ。
その他、尿取りパットでサッシの隙間を塞いだなど、介護施設ならではのエピソードも。

こんなとき、被害が少ない施設や復旧した施設から、未復旧施設への支援の連携がとても有効だったとのこと。
お祭りやバザーで交流を図ったり、送迎バスが空いている時間に地域のお年寄りの買い物支援を行うなど、日頃の地域との関係性づくりも大事です。

「一方的に『してあげる』『してもらう』福祉は長続きしない。『お互いさま』の福祉を地域で築きましょう」
小出理事長のこの言葉も、深く胸に刺さりました。

1通のメールから、視察へGO

2020-01-31 | 防災


「昨年の大雨時、市内の排水路の水位が床下浸水寸前まで上昇しました。
今後も繰り返すと思いますので、ぜひ市内の河川や排水路の視察と、付近住民の生の声を聞いてください」
事務所に届いた、そんな1通のメール。
そこで、早速その方の案内で、八幡から姉崎まで2日間にわたって見て回りました。

事前に地図や写真で確認してから・・・


いざ出発。


八幡宿は村田川から五井の養老川、姉崎の椎津川まで。
その間にも何本かの河川や排水路が内陸から海に向かって流れています。
護岸がきちんと整備されているものもあるけれど、全く整備されていなかったり土砂が堆積しているなど野放し状態のところも。
これじゃあ、それこそ昨年のような豪雨が襲うたびに、付近の住民は不安でたまらないでしょう。

八幡ベイシア近辺


スポレクパーク近く、大雨で冠水した地域の住民からお話を聞く。
「排水路の草刈りを要望したんだけど・・・」


姉崎水門付近


計器も壊れ、全く使用されていない水門に興味津々の森山かおる。


有秋台入口付近、不入斗川。


ワンちゃんの散歩中の方にお話を伺う。


不入斗川と深城川の合流部分、荒れ放題。
長靴に履き替え、藪をかき分け・・・。


付近で、またまたワンちゃんの散歩中の方にお話を伺う。
「台風のときは水が迫ってきて、もう怖くて怖くて・・・。娘の家へ避難しました」


市内には現在19の河川愛護団体がそれぞれ素晴らしい活動をされているのに、一方で行政による整備はどうなっているのだろう・・・?
主な河川は県の管轄だけれど、だからといって市が何もしないでいいはずがない。
昨今の異常気象を考えると、治水政策をもう一度見直す必要があるでしょう。
市の雨水計画もあわせて、今後もこの問題について改めて調べてみたいと思います。

視察にあたって入念に下見をして地図や写真など資料を作ってくださったTさん。
本当にありがとうございました。



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