銀行や役所関係の事務処理は姉
引っ越し、実家の片付けは私
作業は分担
ソファー、ベッド、洗濯機、タンス、絨毯 等々
日々使ってる物を持って行くことにし
引っ越し業者の見積もりでは
一番小さなトラック1台、段ボールは20箱とのこと
家は当分そのまま残すので、空っぽにしなくていい
実家のありとあらゆる場所を点検、どれを持っていくかの確認から始める
まずは衣類からスタート
「私は大して洋服は持ってないからねぇ」
「あらそうなの?なら大変じゃないね」
「はい じゃそこに座って、見ててよ」
と
洋服を一枚づつ、道具も小物も一つづつ確認
「これは捨てていいんじゃない?」 「それは気に入っているから着るわよ」
「これはシミが付いてるよ?」 「掃除の時に着やすいのよ~」
「ちょっと!誰が洋服持ってないのさ!山ほどあるぢゃん」 「ふふ」
なんて笑いながら、大きなごみ袋が山積みに
「また明日来るから、段ボールに勝手に物を入れない、蓋しない・・・分かりましたか?」
「は~~い、分かりました~」
翌日
蓋をしてない段ボールに、あれこれ追加が・・・
「はい、見直します」
「なんか水着が何枚も入ってるけど?」
「そうなの・・・捨てられないのよ・・・思い出があるから・・・」
「もうプールには行かないわ」なんて言ってるのに・・・
色褪せ、今では着られない物も!
「はい、じゃお気に入り2枚だけにして」
食器は
「例えば、私達が行った時にケーキを食べるならどの食器使う?」
「もし朝ご飯を食べるならどのお皿?」
数日間、この繰り返し
「これどうする?」
「いらない捨てて」
「おっ!捨て上手になってきたんじゃな~~い?」
「おかげ様で~~」
よく写真の整理が大変というが
写真は極端な話「燃えるゴミ」に出せばいいわけで・・・
それより、手間がかかったのは
引き出しに「よくあるある」の
燃やせるゴミなのか、燃やせないゴミなのか、金属ゴミなのか
いつ使うのか、ってか使えるのか・・・の、雑ゴミの始末
それとやっぱりキッチン関係
液体だったり、固形だったり
捨てるのに、これも手間がかかった
その間、姪も手伝いに来てくれた
「なるべくゴミにしないように、使える物はメルカリで売ってもらおう」
「引っ越しの後で、ゴミにしないように、使える物は皆に貰ってもらうよ」
母の 物を捨てることへの罪悪感が薄らぐ言葉
何度も探し物をしたり、??な発言をする母を見て
「最初はなんで施設?と思ったけど、やっぱり入居することにして本当に良かったと思う」
姪のこの言葉で、私自身の心の重りも
冬物の衣装ケース4箱は、トラックに積めるようなら積んでもらう
コート類や足りない物は、今後私が行く時に運ぶことにして・・・
どうにか19箱に収める
「あなたは手早いわ~どこでこんなこと覚えたの?片付け屋さんになれるんじゃない?」
次は我が家の断捨離をせねば
ついに引っ越し当日
私は、前日と引っ越し日はお泊り
の中、9時に引っ越し業者到着
そして、あっという間に積み込み、トラック出発
「あっけないわね」
そんな母を乗せて新居へ
母は父の会社の経理の仕事をずっとしていた
そして強い強い父に従うために
子供たちは二の次三の次
素直な姉と亡き兄とは違い、私だけは母に反抗し続けた
とにかく母にはいつも超ムカついていた(こんな言葉は無かったけど)
今から思えば、寂しかったからだけど・・・
だから、私は母の事が好きではなかった
そんな私が
実家から車で15分の所へ住んでいて
今までは何とも思ってなかった母との距離が、遥か遠くに感じ
なんだか心寂しい
60歳を過ぎているのに、甘ちゃんもいいとこ
甘あまだ