旭川トンボ紀行

北海道旭川市を中心としたトンボの写真とその生態

ウスバキトンボ♀

2010年07月29日 | 飛来種
旭川市内ではウスバキトンボの幼虫は9月下旬頃になると、一時的にできた小さな水溜りなどから大量に採集されることがあります。これは、本種の発生する水溜りに天敵となる他の水生昆虫がいない為で、ほとんどの場合、数日で共食いによりある程度の数まで淘汰されていきます。
しかし本種は低温に弱い種で、沖縄の一部を除き、日本列島に上陸した個体は越冬が出来ず全て死滅してしまうと言われています。
それでも毎年海を渡って北上を続けるというのは何とも不思議なトンボです。その詳しい理由についてはまだはっきりと解明されていません。

今まで旭川市内に生息、あるいは記録のあるトンボ達を紹介してきましたが、今回のウスバキトンボで最後です。次回からは本来のブログ形式に戻し、遠征記録や市内での最新トンボ写真などをアップしていきたいと思います。乞うご期待!!
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ウスバキトンボ♂飛翔

2010年07月29日 | 飛来種
毎年熱帯、亜熱帯諸国より海を渡って日本列島にやってくる移動性の高いトンボで、幼虫期間が一ヶ月~一ヶ月半と非常に短く、世代を繰り返して北上を続けます。道内では主に沿岸地域に多く飛来し、内陸部ではやや少なめ、旭川市内では毎年7月下旬~8月上旬頃から見られますが個体数が少なく、見つけずらいトンボです。未熟成虫は好んで広い空き地や雑草地を飛びます。成熟成虫は幼虫期間が短いこともあり、あまり環境を選びませんが、人工的な浅い池や一時的にできた水溜りなどで見る機会が多いです。
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カオジロトンボ交尾

2010年07月29日 | トンボ科
黒い体色に赤~オレンジ色の斑紋がある小型のトンボで、体色が黒く額面だけが白いのでこの名前が付きました。道内では各地で記録があり、旭川市内ではヒルムシロなどの浮葉植物の多い明るい池沼で見られます。
道内にはこの他、近縁種のエゾカオジロトンボが釧路周辺に生息しています。カオジロトンボよりやや大きく、日本国内では道内にのみ生息する好寒冷地性の珍しいトンボです。
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