ひっきりなしの投稿は
それでおわるはずwww
と、書いたので、一応確認しに行ってきました。
SO2(20編)からは、2編だけかな?と、思っているが・・・
ボーマン・ボーマン・5 -ジンクスー(11)
ボーマン・ボーマン・6-時には乙女のようにー(7)
アダルト15編?は、ちょっと、遠慮しておくとして・・・
よく見てみると
有りましたね。
彼の魂が・・(1)
を、 . . . 本文を読む
宿根の星 幾たび 煌輝を知らんや(40)
終えました。
―理周 ― 白蛇抄第12話(11)
と、2本立てを企てたのですが・・・
正直、理周が、うもれてしまう。
宿根・・もでしょうね。
お互いが潰しあってしまう。
と、思い、
宿根・・・を先にしました。
理周は、白蛇抄独特?の 話・エピソードを
絡ませながら、そのエピソードの解決が
主人公の心を解きほぐしてい . . . 本文を読む
領国との均衡が崩れる。君主の崩御を表ざたにするには時期が悪すぎた。渤国の君主である量王の心そのまま、外海を境に眼前の渤国は微かな霧にけぶりその姿を現さない。
いま、天領の地でさえ渤国の間者が入り込んでいる。御社の瑠墺でさえ、血生臭い匂いをかぎ、君主の元に参じてきていたが、間者の横行は目に余る。一説に君主の崩御の裏にも間者の企てがあったともいう。齢五十五。死に急ぐ年齢ではない。毒を盛られたともいう . . . 本文を読む
代を継ぐ皇子は父の棺の前をかたぐ。柔らかな土をすくい棺にかける頃に、皇子の執着はきれてゆく。「とにかくは、間者をこれ以上・・・」やっと取るべき執政の一つを口に出すと瑠墺を自室に同道させた。「どう・・おもう?」唐突に尋ねられた意味を察しながら瑠墺は尋ね返した。「なにがでしょうか?」皇子が迷うのは当然量王の侵略のことである。皇子は皇位も継がぬまま亡国の末代として流刑の民になる。せめてもそれが量王の差し . . . 本文を読む
漁記の宿に集まる男たちは、明るく唄う。手水鉢の水をたたきに撒きながら絹はためいきをついた。君主の崩御さえ知らぬ獅子は国を揺るがす間者の追撃に躍起になっている。「今朝もやられた・・」血生臭い話をしながら酒を酌み交わす。命を天に任せた男は何故もこうも明るいかと絹には不思議である。男たちの話は続く。庭先の絹の存在を歯牙にもかけていないから話は筒抜けに絹に届く。「間者は皆細工物をみにつけている」「細工物? . . . 本文を読む
絹は庭を出ると玄関先にも打ち水を撒き始めた。絹はそっと辻の向こうを見渡した。座の中に数馬がいなかった。数馬はおそらく有馬兵頭の旅篭に立寄っているのであろう。絹がもう、おっつけやってくるだろう数馬を意識するにはわけがある。数馬は仲間内でも手練れの士である。有馬だけならともかくも、数馬まで相手では才蔵も本来の目的を遂行できまい。「姐さん」絹が外に出てくるのを待っていたのだろう、ひょいと才蔵が絹の傍らに . . . 本文を読む
絹が帳場の向こうの賄場から徳利を盆に並べて、持ってきている。「絹。わしらのところか?」徳利のいく場所を訪ねると「おまちかねでしょ?」と、先のことなぞ忘れたように明るい。数馬は絹の手から盆をとる。「これは、わしが持っていってやるに、絹に頼みがある。使いを一つ、頼まれてくれぬか?」「よござんすけど・・・」何か、うろんげな事を言い出されぬかと絹の言葉尻は歯切れが悪い。「この先の有馬殿の宿に何か見繕って酒 . . . 本文を読む
数馬の盆はたたみに置かれ徳利の酒にてをのばすとじかに口をつける。「どうも・・・かなわぬか?」ついでに帳場の絹を口説いてみたものの思わしくない数馬をからかう木邑に数馬は真顔になるとぐっと手を合わせた。「有馬が御社の瑠墺にあうまでは泳がせておく。それまでに絹がこと・・・」「頼む・・・」絹の正体を知らぬ木邑ではない。「お前も馬鹿な相手にほれたものだの・・・」「あれは・・・」「絹のことはいいわ。我らはお前 . . . 本文を読む
絹は目指す宿屋の前に出るために辻を回る。山紫水明を象った庭の椿の囲い込みを廻ると宿の前につく。有馬がどの部屋にいるか判らない才蔵は庭の植え込みの中に身をかくして機会を窺っているだろう。合図に印をうちならしてみよう。いなければ才蔵も様子がおかしいときがついて、一端は撤退と決めたのかもしれない。で、あれば、今度、又、絹の元に来るだろう。住み込みの女中なんてお職は動きにくくて仕方が無い。でも、この国に来 . . . 本文を読む
「こんにちは」『漁記』の使いだと告げ、有馬の名前を出すが女将はいささかふしぎな顔をしていた。あやしんでいる。ここまで名を語り有馬を狙うという者がいると伝えられているのか?「『漁記』のどちらさんどす?」「絹といいます」「ああ。きいてます」どうやら絹を使い立たせる約束は先になされていたようである。
「数馬?」木邑はゆらりとたち上がった数馬をみとがめて、こえをかけた。「厠じゃに・・いち . . . 本文を読む
胸の鼓動が不規則に騒ぐ。騒ぐ胸に構わず絹ははしりつづけた。そして、いま、有馬の目の前に座っている絹である。「絹さん?ですね?」いったい有馬に絹はどうつたえられているのだろうか?「はい」有馬が語りだす言葉を待つしかない。「ああ。数馬がいうたとおりの人だ」絹は用心深い。「数馬さまが?なんと・・」絹の探る言葉に有馬はかすかに微笑んだ。「私がいってしまってよいものでしょうか?」有馬は湯浴みした様子もなけれ . . . 本文を読む
漁記の宿にたどり着くと、絹はまず数馬の座敷にかおをだし、有馬への言付け物を届けたことをしらせる。「ごくろうだったな」木邑の目が笑って数馬をみる。「絹がおらぬとおもしろくないようだ」数馬に酌でもしてやってくれとばかりに徳利を絹につきだした。「はい。よござんすよ」木邑の手から徳利を受取ると絹は数馬ににじりよった。「おお。絹か。絹のご帰参か。恋しい、恋しい、絹殿が御自ら酌か?」いささか、酩酊を見せている . . . 本文を読む
足を踏み入れた離れは焚き染めた白檀の香がきつい。「まるで・・寺のなかだの」呟くと数馬はそのまま、その場にどかりと腰を落した。「まあ。絹も座るがよい」黙って絹も座った。数馬の前に真っ直ぐ座った。「絹のこたえをきこう」促された絹であるが「・・・」黙ったままである。「おまえのことだ。これも間者の使命と腹をくくるきだろう?」そのものずばりと突きつけられれば絹もいいたいことはいくらでもある。「あたしだって、 . . . 本文を読む
形だけは数馬の女になったとはいえ、絹の元に、数馬が尋ねるは、数馬にすれば当たり前の事である。くるのが、当り前の顔で絹ににじり寄るが今日の数馬は絹の前に正座した。「なんですよ?」いつもの軽口から始まる男と女の戯事の要求ではない。漁記の離れの奥座敷でみせた数馬の慇懃無礼ににてもいる。「絹は量王に忠誠を尽くすつもりで、俺の物になっているのだろうから・・」漁記の離れでの一件以来、絹は何度か数馬に抱かれてい . . . 本文を読む
有馬兵頭の宿に出向いた男は桧田藤吾。朽木象二郎。そして、工藤数馬の三人だけだった。志士連隊まで引き連れる事は当然、衆目の目を諮れば、おのおのが別行動でということになったが、有馬兵頭の剣の腕はすこぶる悪いときいている。本人が語るにも今まで生きこしてこれたのが不思議なほど「へぼ」なのだそうだが、若いころには剣術指南所に通っており、一応は免許皆伝とあいなったという噂ももれきいている。是が本当なのか本人が . . . 本文を読む