誰かのために、物語を書くと、いうことがある。、
じつは、
思案中(4)
も、そうだった。
某作家さんに、こんな「できた女性」なんか、
いるものだろうか?
と、疑問を投げかけられたことがある
主人公の不倫相手の奧さんであるが・・・
世の中、もっともっと、できた人はいるwww
その時は、内情なんか、話さなかったが
妄想列車
の、中でも、似たようなことがあっ . . . 本文を読む
「わかった。瞳子との結婚云々は早決すぎるし、白紙でなく、保留として、考えることにしてくれまいか?
君もまだまだ、情に流されてると思うし、ゆっくり、考え直す時間を持ってほしいと思う。
そして、君の言い分も確かに一理ある。瞳子が君に、ほかの男性にどんな態度をとるか、君の言うとおりか、そうじゃないのかも確かにわからない。
そして、君がそこまで、瞳子を思ってくれるのなら、君の言う通り、瞳子にあって、 . . . 本文を読む
私の記憶の中の瞳子・・。瞳子をだきしめた、あの日、瞳子は異性との接触に恐れを感じていたのは事実だと思う。私だけが、瞳子にとって異性であり、異性に抗体をもっていない瞳子は、
血小板の中に入り込んだ私を感情では受け入れようとしながら、やはり拒絶反応を起こしていたと思う。私というワクチンが、そのまま、瞳子に抗体を作りあげたとき、私と瞳子はなんの不安も拒絶反応という副作用を発症することなく、自然に結ばれ . . . 本文を読む
「君にも辛いことだと思うし、僕にとっても辛い・・瞳子は・・娼婦のように僕を誘うんだよ・・」「え?」私は教授が端的に事実をしゃべろうと努力していると、理解はできた。だが、教授に告げられた事実が、すぐに、理解できなかった。「暴行を、暴行と認めず、たんにしゃべりあうくらいのそんな接触のひとつにすぎないと、考えることで、恐怖や傷を緩和しようとする一種の治癒現象なのかもしれない。だが、そんな考え方を容認でき . . . 本文を読む
なんでもないことといってくれる男だとあてにしていたというのに、何故?何故?なに?まさか・・・?私の胸にかすかによぎった不安が大きな黒い塊になり胸をおさえつけ、呼吸さえつかせない。「教授・・・?まさか?まさか、瞳子が自殺・・?」口にしてはいけない不安を口に出すと、私の目に大きな鎌をふりあげる死神がみえる気がして、私は教授ににじり寄り、頼み込んだ。「教授・・・お願いです。瞳子にあわせてください」教授は . . . 本文を読む
「おそらく?おそらくとは、どういうことですか?さっき、瞳子は承諾しているといったばかりじゃないですか?教授の言い方を聞いていると、瞳子に、話しているとは、とても思えません。教授が勝手に決めていらっしゃる。いったい、何があったというのですか?私がなにか、教授の気に触ることをしましたか?もし、そうなら、それを教えてください。何もわからないままでは、私も落ち度をなおしようがないでしょう?」私の瞳から真っ . . . 本文を読む
私はおろかにも、話を切り出してみてから、此処まで、教授が憔悴しきっていると、悟った。私は、教授の慟哭がおさまるのを待つことしか出来なかった。いらぬ事をいってしまった非礼を詫びることもできないまま、私は教授を見つめ続けるしかなかった。やがて、覆った両手がはずれ、教授の顔があらわになった。唇の端が細かく震えているのは、言葉を出すのさえ、辛いことを私に伝えようとしているせいだろう。教授の母親は私が類推し . . . 本文を読む
次の日。出勤すると、教授の姿が無かった。事務局女史が、「教授のお母様の容態が・・」と、だけ、教えてくれた。確か、宮城に独りで暮らしていると聞いた事がある。「住み慣れた土地を離れたがらない。動けなくなるまで頑張るつもりだろう」気がかり半分と寂しさ半分とがいりまじった溜め息を教授はついた。教授の母親だというのだからもう、75歳くらいだろうか?それが、昨日の電話だったのだ。瞳子も一緒に行ったにちがいない . . . 本文を読む
瞳子との、結納が納まる頃には私は毎日、教授と一緒に帰り、瞳子にあいに行った。一人暮らしの私の夕食をきづかい、瞳子は父親にねだった。「よろしいでしょう?」娘のいいぶんに文句をいうすじあいがないのは、無論なのだが、瞳子はすでに、昼食の手弁当を届けてくれていた。そのうえに夕食のあと、瞳子との団欒のあと、帰宅する私に、朝食の握り飯と、おかずと味噌汁をポットにいれて、手渡してくれる。当然、翌日には昼食の弁当 . . . 本文を読む
陽ざしがかげるとあたりがそろそろ冷たく感じる秋のおわり、私は瞳子と婚約した。はじめて出会ったときから数えて半年がたっていた。教授の目論見どおり、瞳子は私に好意をいだき、私もまた、瞳子に惹かれた。教授が娘を託すにふさわしいと私を選んでくれたその厚意にこたえるためにも、また、私の中にほのかにともりだした愛を育てるためにも、私は瞳子に誠意を尽くすことで、瞳子の心を私にかたむけさせるに勤めた。「はじめて、 . . . 本文を読む
私が瞳子とであったのは、篠崎教授の企てだったと思う。小さなお弁当包みをたずさえて父である篠崎教授の元に訪れた瞳子は薄い萌黄色のカーディガンをはおっていた。「せっかく、作ったのにわすれていっちゃ、だめでしょ」と、父親をたしなめると、瞳子は私にぺこりと、頭を下げた。「父さまは、忘れっぽいから、いろいろ、ご迷惑かけてるんでしょうね?」黒い瞳の奥に父親の真っ直ぐな愛情をうけて育ったものだけが持つ優しさが柔 . . . 本文を読む
序小さな唇の隙間がひらいて、音にならない嗚咽が形に成る。俺はそれを読みとる。 YO SHI HA RU確かにお前は俺を認識してる。空洞の向こうににげこんだまま、お前の瞳が俺を映すことがないというのに、このときだけ。俺とお前がひとつのものになったときだけ、お前は俺を知る。お前を空洞の中に追い込んだ野蛮な獣と同じ物でお前とつながれているというのに、お前は、それでも俺の名を呼ぶ。一瞬の閃きの中、お . . . 本文を読む
白い朝に・・・を掲げていこうと思う。
先にふれたように、
停滞中で、まだ、続きを書く自信がない。
書けている所まで、あげて、
完成して無いので、
順番替え(頭出し)はしない。
ーそのほうが、続きを書く
拍車になるかもしれないー
なぜ、白い朝に・・・
と、いうタイトルにしたか、
考えていた。
タイトルは、大事だと思う。
中味が透けすぎてもいけな . . . 本文を読む
―序―黒龍の傍らにうずくまる少女が居る。白峰の瞳が少女を嘗め尽くしていた。立ち尽くす白峰に気が付いた黒龍が少女から目を上げた。「おまえのものか?」白峰の心に生じた思いを気取る事が出来ず、黒龍は問われた言葉に僅かに瞳をいこらしていた。「馬鹿な事を・・・」人としていかせしめる。何ぞ、我のものにできよう。
「そうか」
白峰とて、男。
黒龍の中にある少女への情愛は見抜けぬものではない。
―そうか― . . . 本文を読む
洞の祠 ―黒龍の抄―」
祠の中に敷き詰められている御影石の中央は湧き水がたまり、池の様相を呈している。池の中央に一段高い御影石の台座があった。きのえは暗い祠に瞳を馴染ませ、台座に目を凝らした。
何かがいる。誰かがいる
見えた事を確かめる為にきのえは池に足を踏み入れた。池の底は浅くなだらかに台座のある中央に降っていた。
中央の台座に手をつくと、えいっと池の底をけり台座によじ登った。御影石の平 . . . 本文を読む