西加奈子さんの新刊「くもをさがす」読了。
コロナ禍にカナダで乳がんに罹患し、がん告知から治療の日々を綴った
著者初のノンフィクション。
闘病記の類は苦手で、自分が病気になった時も、ガンに関する本は知識
として読んだものの、個人の闘病記はほとんど読まなかったのですが…。
珍しく読む気になったのは、バリバリ関西弁の面白キャラの西さんが、
病気をどう捉え、作家としてどう描くのかに興味があったから。
胸がギュッとなるような部分ももちろんあるけれど。
でも、看護師さんのセリフが全部関西弁の訳になっていたり、可笑しくて、
読みながら何度も声を出して笑ってしまった。。。さすが西さん!
そして関西弁、パンチ力あるなぁ!
乳がんも種類があり、西さんと私ではタイプも治療法も違っているし、
ましてや海外、しかもコロナ禍。どんなにか不安で大変だったことか。
自分で経験していなくて分からないこともあるけれど、それでも、多くの
場面で共感し、当時の事を思い出しました。
西さんがバンクーバーで看護師さん達の明るさに救われたように、私も
大阪の病院で、一緒に入院していた人たちの明るさに救われたこと。
漫才コンビみたいな大阪のおばちゃん達がいたり、とにかく面白くて、
病院なのに毎日爆笑!ワイワイ部活の合宿みたいな入院生活でした。
今思い返してもそれは本当にラッキーで、大阪の病院でよかった~!
しみじみそう思います。
西さんが文学に救われたように、私もまた音楽に救われて。
好きなことが自分の助けになることを実感したのでした。
そして何より、友人や家族、周りの人の支えがあったからこそ
今こうして元気でいられます。
あらためて感謝!
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読みながら「わかる~!」と共感したり、同じ病気であっても違う経験をしていたり、いろいろ忘れていたことを思い出させてもくれました。
読んだらまた感想聞かせてくださいね!