台湾の駅弁は、「便當(ビントン)」と呼ばれていて、かつての日本統治時代の「弁当」からきているようです。
それらの駅弁は、木でできている弁当箱に盛り込まれているので、蒸気がほどほどに吸収されて、ご飯は冷めてもおいしいと評判です。
しかし、そんな駅弁も、今では車内や駅の立ち売り、ホーム売店での販売はほとんどなくなり、駅構内の売店などでしか買えなくなってしまいました。
そんな駅弁を台湾ローカル列車で途中下車しながら、食べ歩き?(乗り)、食べ比べてみようというのが今回の旅の目的です。
日本のように、ご当地駅弁というバリエーションはほとんど期待できないものの、何か新たな発見があるかもしれません。
さあ、3泊4日の台湾一周で、どれだけの駅弁にめぐり合うことができたんでしょうか。
【1日目】
台湾一周の起点はやはり台北駅でしょう。そして旅の始まりは、日本製の新型車両を使用したプユマ号です。乗り心地は最高、車内もきれいです。台北-花蓮間をほぼノンストップの約2時間で走ります。
↑ 台北駅の駅弁1:台北駅構内の台鐡便當本舗で買った経済弁当、60元なり。豚の骨つきあばら肉。煮玉子、湯葉、ザーサイなど。台湾駅弁の鉄板メニューというか、台湾庶民料理の基本メニューです。
↑ 台北駅の駅弁2:同じく、台北駅構内で買った八角弁当。60元の経済弁当にシイタケ、タケノコ、青菜、小魚が加わって、ちょっと豪華。80元なり。
↑ プユマ号の車内です。テーブルやフットレストもあり、快適です。さすが日本製。
↑ 自強号(特急)228次 花蓮-池上
さきのプユマ号と同じ自強号(特急)とは思えないほど車両は古く、また停車駅はかなり多いです。約2時間かけて東海岸を走ります。
↑ 花蓮駅の駅弁1:花蓮駅前で買いました。ピリ辛の豚肉が美味しいです。おかず部分は、ネリモノ、青菜、たくあん、ハム、煮玉子など。75元なり。
↑ 花蓮駅の弁当2:同じく、花蓮駅前で買いました。タラのフライで、ちょっと濃い目の味つけです。おかず部分は同じです。90元。
↑ 沿岸部を過ぎて内陸部に進むにつれ、田んぼの風景がどんどん広がります。台湾の米どころ池上に近づいてきた証拠です。
日も暮れて、本日の最終区間を乗車します。池上-台東間は45分程度です。ディーゼル機関車の心地よい響きが旅情をそそります。
↑ 池上駅の駅弁1:池上駅では、名物の駅弁売りがホームで列車の到着を待っています。しかし、あえて途中下車して、池上飯包老店で(火空)肉飯包を購入。75元なり。
↑ 池上駅の駅弁2:こちらは、正宗池上飯包、70元。おかずがたくさん入っていて、日本でいうところの幕の内弁当のようです。
ちなみにこの池上飯包老店には文化故事館という博物館が併設されていて、米どころ池上とその弁当の歴史が紹介されています。