watanabe's weblog

metal janky's dairy

653大隊のキメラ戦車

2010-06-04 08:36:22 | うんちく

私が第653重駆逐戦車大隊フェチなのは皆さん既によ~っく御存知だと思いますが、本日はⅣ号の砲塔を搭載したベルゲパンターとか4連装Flak38を乗っけたT-34とかで有名な653大隊のキメラ戦車の話題など・・・v(^^) (しかし、戦車の話題って久し振りやなあ!大汗; )

Photo

さてさて、MG誌やAM誌をご購読になられている皆さんは広告でご存知でしょうが、『第653重駆逐戦車大隊戦闘記録集』で今現在得られる情報は何もかも出尽くした感のあるフェルディナンドの資料本として、大日本絵画の独ソ戦車戦シリーズ№14 マクシム・コロミーエツ著の『重突撃砲フェルディナンド』が先日発売されまして、いくらフェチの私めでも“新事実たってどうせ鹵獲フェルディナンドのソ連側の性能試験データぐらいやろうし、そんなに目新しい事が書かれてることも無いハズやしパスするか・・・”などと不謹慎な事を考えておったのでありますが、ホビーショーの時にアートボックスさんのブースで即売されてまして手ごろなサイズ(やたら分厚くて大きな本だと持って帰るのが大変ですもんね)でしたのでついつい手が・・・(^^;

で、P虎にフェルディナンドにエレファントといえばちょっとは詳しいつもりでありますゆえ逆に冒頭から熱心に読むってほどじゃなく、パラパラ拾い読みいたしておりましたら・・・・で、出た~!今まで知らなかったキメラ戦車に関する新事実(って私が知らなかっただけ?)がサラッと書かれておるではございませんか!! ・・・って事で以下抜粋要約してみますと・・・

1944年4月末、テルノーポリの戦闘から第653重駆逐戦車大隊は整備と補充の為予備に回されたのでありますが、大隊長のグリレンベルガー少佐はこの間を利用して“特殊”車輌の開発・製造・試験に関する命令を出しました。で、その命を受け大隊技師のアントン・ブルントハーレルが1944年の4月から6月にかけて戦場に残る撃破・鹵獲された車輌を用いて作り出しましたのが以下のキメラ戦車群なのであります。

・ Ⅳ号戦車の砲塔が固定して取り付けられたベルゲパンターD型 :1輌

・ 正規の砲塔の替りに、装甲板に囲まれた全周回転可能な4連装Flak38が搭載された鹵獲T-34対空戦車 :1輌

・ 上記と同様の構造を持つベルゲパンターD型対空戦車 :1輌

・ 鹵獲T-34を改造した弾薬運搬車 :2輌

で、キメラの改造・製作中の5月にはP虎003号車が配備され、改造・製作が終了した7月には例の観音開きのリアハッチと何故か003号車と同じ穴あきキューポラハッチを備えたエレファントが届くのでありますがさておき・・・・(^^;

ここで注目すべきは2点・・・まず1点はあの不思議なキメラ戦車たち、見る側のイメージとしては整備中隊の手が空いた時にコツコツ作ってたみたいに思いますけど、実際にはすべて同時に大隊長から命令が出され大隊技師の手によって一時に作られたってことと、もう1点は、鹵獲T-34対空戦車と同様の構造を持つ”ベルゲパンターD型対空戦車が作られていたこと・・・なんでありますよ。 実は私、653大隊フェチを標榜していながら、このベルゲパンターD型対空戦車って写真が一枚も無いですし、バイブルの“第653重駆逐戦車大隊戦闘記録集”の本文にも記載が無い事から、キッチリ編成表から見落としておりまして、恥ずかしながら今回初めて存在を知った次第なんでありますな。(^^; で、ちょこっとネットで検索してみましたらキットまで販売されておりまして・・・・ 

今年販売された(のかな?)サイバーホビーのキットが正にそれ・・・なんでありますけれども、キットが開発されたのは明らかにこの本がロシアで出版されたあとのハズなんですが、何かこう思いっきり??????が付くのでございますね。(ま、わたしゃこの手の車輌に関するドラゴンの考証って端っから信用はしてませんけど・・・^^;)

キットではご覧のように4連装Flak38が全く無加工のままベルゲパンターD型に搭載されておりますが、たとえ注目すべき鹵獲T-34と“同様の構造をもつ”というこの本の記載がたとえ“全周回転可能な4連装Flak”という事実だけを指すものであっても、少なくとも同じ4連装搭載のT-34も同時に改造してるのに、T-34にはまがりなりにもSdkfz251の装甲板を使った囲いが用意されてるのにも関わらずパンターにはそのまんまって・・・・絶対におかしいと思いませんか?その対空戦車に乗る身になって考えたら、“オイオイ!砲塔って言うか囲いをそっちに付けるんなら、こっちにも付けてくれよ!!”って思わず突っ込みたくなると思うんですけど如何でしょ? 

で、囲いの形状に関しても敢て別の物を作るって言うのは考え難いので同型とみて間違いは無い・・・ ってことで、鹵獲T-34対空戦車の砲塔(?)と653大隊のベルゲパンターD型を合成しましたのが冒頭の写真・・・・どうです?こっちの方が考証としては無理が無いように思うのですが・・・まま、あくまで妄想の域を出ませんけどね。(^^;

引き続きブログランキングにエントリー中です!


最新の画像もっと見る

コメントを投稿