今の歌声は

ohtaと申します。M!初演の中川晃教さんに感動してこのブログをはじめました。ゆるゆると更新中。よろしくお願いします。

マイケル・ナイマン・バンド  コンサート 2006 (ゲスト 中川晃教)

2006-06-10 08:39:34 | akinori nakagawa



芝メルパルクホール 昨日9日、行ってきました。

バンドというよりは小オーケストラ?的な編成でした。
全部で11人。
ナイマン氏を入れると12人。
ナイマン氏は客席に背を向けて上手よりに置かれたピアノに座ります。
バンドとは向き合う形で。

指揮者の役割を果たすため?
でも、最初のきっかけの合図くらいで、後はピアノをずっと弾いてました。
アイコンタクトだったのかな?


1部は映画「英国式庭園殺人事件」の音楽から始まりました。
これ、映画の内容は怖いというか、何というか、例によってよく判らん…状態だった…
でも、音楽はめちゃ、カッコいい!
それになんだか、とっても華やかな気さえする演奏でした。

しかし。。。。
私の席が真ん中あたりだったせいか…
トロンボーンの音がヘンにヤケに響いてくる。
ベースの低音の部分をトロンボーンも担当していて、独特の音を一定に刻むような部分がトロンボーンだけ響きすぎちゃって、ちょっと、あれれ~な感じでした。
それに他のパートも音がバラバラに聞こえて…
音響設備の問題か、何なのか、よくは判りません。
統一感がない感じに聞こえてしまいました。ちょっと残念!

1部はその後映画「ZOO」「コックと泥棒、その妻と愛人」と続きました。
よかったです!
これぞナイマンの映画音楽…という感じで。
繰り返しのリズム、旋律の中に独特の哀愁が漂うような…
暗めの音色が、慣れると麻薬のごとく心というか能を刺激してくるんですよね。
好きだわ~

2部は映画「ピアノレッスン」から。
ナイマン氏のソロ演奏。よかったです。
清らかな水の流れのような音の連続…
素敵でした。
そして、「リバティーン」、「ウォーターダンス」と続く…
最後の「ウォーターダンス」は楽しい感じで体が動き出しそうな曲。
ちょっとノリノリでした(爆)

で、この曲が終わるとナイマン氏は舞台袖へ…

ううう~いよいよかな!
はいっ、そうでした!
ここで、下手袖から中川晃教くんが登場!
待ってたよ…ウルウル

黒っぽい膝たけくらいのコートを着て、髪は長いまま…
OUR HOUSEプレビュー公演は鬘だったんですね。
って、観てないんですけどね(爆)

で、延期になってしまった「エレンディラ」より ウリセス・ソング

何と言ったらいいのか…
幽玄の世界というか、不思議的…
静か~な感じで始まって、だんだん大きくなる。
全体が大きなうねりになるような感じ。
旋律はフレーズごとに音階が上がっていくのでしょうか。
同じようでいて、少しずつ動いてる。
たゆたう、とでも言ったほうがいいのか…
そんな不思議な、神秘的な、浮遊感漂う雰囲気の曲でした。
う~ん、最高級難易度の曲ですね!
あっきーは、もう、入り込んでて…
会場の雰囲気をすべて‘エレンディラ’の世界に引きずり込んでました。
歌というにはあまりにも‘重い’…
すごい世界、宇宙を作り上げてた…気がします。
こんなのできるのあっきーだけだ!そう思いました。

終わっても、みんな一瞬動けなかった…
あっきーはちょっとにこっとしたかな。
なんだかコツンという音も(笑)
あれ、なんだったのかな?
ナイマン氏と固い握手してました。
譜面が蛇腹のように繋げてあって、それを広げたのをひら~っとさせて、引っ込んでいきました。
なんだか、「ウリセス」になったあっきーが想像できる気がしました。
「エレンディラ」ぜひ、観たい!
そんな気がムクムクと起きてきましたよ。
絶対、実現して欲しいです!

最後はメンバーとともに舞台に並んで、会場の凄い拍手を受けてましたね…

ナイマン氏は音楽家というより、大学の教授のような雰囲気でした。
服装もなんだか普段着っぽい?(爆)
ピアニストは長生きするそうですが、ほんとに精力的な元気のある方のようにお見受けしました。
自分のやりたいことを表現してる人ってみんな元気なんですね。

最後にちょっと気がついたこと…





演奏が終了した時、ナイマン氏が客席を振り返らない時があります。
これは、多分作品として繋がりのある時だと思うので、拍手は控えた方がいいのでは?と思いました。
作曲者としては、一つの作品として演奏してると思うので…
もちろん、ほんとに感動してしまって、拍手せずにはいられない…そういう場合もあるとは思いますが。
最後に纏めて(笑)拍手したほうがナイマン氏も集中力を削がれないで演奏できるのじゃないかな…と、ちょっと思ったのです。

もう一つは最後の舞台に全員が並んだ時の拍手の時ですけど、あっきーだけに向けてかなり派手に手を振ってる方がいらっしゃって…
あっきーはゲストだし、バンドメンバーが中央にたってあっきー本人は袖近くでメンバーをたてるようにしているんです。
あっきーだけに手振りたい気持ちはよっくわかります。気持ちはわかりますが…主役はバンドですから…ちょっと考えてほしいな…と。
あっきーへの気持ちは盛大な拍手に込めた方が、こういう場合はいいのじゃないかな…と思いました。

何だか、堅苦しいこと言っちゃってすみません。
でも、世界的に有名な音楽家との共演…ぜひ成功してもらいたい。

ナイマン・コンサート、今日10日は大阪、あさって11日はまた東京。
ハードなスケジュールだけど、あっきー、バンドの皆さんがんばってください。