今の歌声は

ohtaと申します。M!初演の中川晃教さんに感動してこのブログをはじめました。ゆるゆると更新中。よろしくお願いします。

映画『魔笛』

2007-08-04 21:29:34 | cinema
ケネス・プラナー監督 オペラ映画「魔笛」
見てきました。

始まってびっくり!
英語なんだ!
知らなかった…
うーん、どうなんだろう。。。

スピーディーにさらさら流れていく感じ。
英語だもんねえ、って関係ないか。

イギリスにはどのオペラも英語で上演する歌劇団もあったっけ。
そういえば…
ワーグナーも英語でやってましたよね。
判りやすいといえば判りやすいかも。
でも、やっぱりドイツ語で聴きたかったです。残念!

音楽は素晴らしい。でもドイツ語がよかったなあ(しつこい)
夜の女王が戦車に乗ってるのはワルキューレのブリュンヒルデみたいでカッコよかったです。
でも、ザラストロは工場長みたいだったし、パパゲーノはとり刺しみたくは見えなかった。
無理に戦場にしなくてもよかったんじゃないのかなあ。


ファンの方にはすみませんが、やっぱりケネス・プラナー氏は苦手です。
「ヘンリー5世」の時から苦手意識が…
オリビエのあの面白くて楽しくてカッコいい「ヘンリー5世」が好きです。今でも。

ヴォルフがこれを見たらどんな感想を持つだろうか…

舞台で好きなのはこれ!お薦めです。
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エレンディラの海

2007-08-04 01:07:50 | akinori nakagawa
ガルシア・マルケス原作の短編集、この前読みました。
短編集だからいくつかの話が出ているのですが、
「失われた時の海」とか「この世でいちばん美しい水死人」とか「幽霊船の最後の航海」とか、海にまつわる話がいくつかあって…

カリブ海…ですよね
奇想天外なお話でも妙に懐かしい気がしたり、時空を超えた超自然的な雰囲気が妙に身近な気がしたり…虚実ないまぜの世界が展開されててほんとに面白かった。

で、一見奇想天外なんだけれども、多分現実にそんなことがあったり、マルケスの少年時代の経験とかが基にある気がするんです。


カリブ海の近くにはあの‘魔のトライアングル=バミューダトライアングル’の海域があるんですよね。
ただ、一般に言われてる超自然的な現象と思われてきたことも、よくよく調べてみると関係者の捏造だったりするんだそうで、飛行機や船が消えてしまう、というのも大嵐とかのせいらしい。

ただ、‘粘りつく海’‘サルガッソ海’というのはほんとにあるそうで、昔はそこに入り込んだ船は迷い込んだら最後脱出はかなり難しいらしい。
今は動力で動くから危険ではないけれども、風がたよりの帆船の時代はここに迷い込んだら全滅…の運命だったらしい。
人も船もなす術もなく沈み込んでしまう海。

だから水死体も幽霊船の話も日常的に語られているものなのかもしれないなあ…と読んだあと考えました。

あと、言葉。
コロンブスが発見したあと、ヨーロッパの列強によって分割統治されてきたからことばもいろいろあるみたいですね。
ウリセスの両親が違う言語で話をしてる場面もあったし。
いろいろな人種、言葉、文化が混ざってそれがクレオールと言われているようです。
‘ごちゃ混ぜ’って言ってましたね、シークレットハンターでは。
わが贔屓もクレオール、っていう設定で。
「クレオールって美男美女で有名なんだぜ、この俺みたいに」っていう台詞もありました。
おっと脱線(笑)

マルケスが生まれた場所はカリブ海沿岸の寒村アラタカタというところ。
きっと彼が描く海はカリブの海で、もしかしたらエレンディラのようなおばあちゃんに支配されてる少女や両親が違う言語を話すウリセスのような少年が普通にいたのかもしれないなあ…と思ったりしてます。

それにしてもあの「おばあちゃん」のような人もいたのかなあ…
と考えるとちょっと怖い(笑)