1111 & 777
エンゼルナンバーとトリプル7が重なり、天使の出現に気をよくしていた夜中だったが、
喜びは長くは続かない。
今朝になってネット画面からとびこんできたニュースは、日本酒を愛する私にとって
許せない内容だった。
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相次ぐ“誤表示”日本酒でも 灘の酒 富久娘酒造
テレビ朝日系(ANN) 11月12日(火)11時54分配信
有名ホテルやデパートなどで相次いでいる誤表示問題、今度は日本酒で発覚です。「富久娘酒造」が製造する純米酒で、国税庁が定めた表示基準に違反し、ラベルの原料表示にはない醸造アルコールが混入されていたことが分かりました。
富久娘酒造によりますと、国税庁の基準で米と米こうじ以外の原料を使ってはいけない純米酒に醸造アルコールを混ぜたり、品質が劣った規格外の米を使った酒に吟醸酒などといった高級な酒のラベルを貼りつけていたりしていたということです。先月、大阪国税局の指摘で不正表示が発覚しました。不正表示に該当するのは38銘柄49品目で、少なくとも4、5年前から商品を販売していたとみられます。
富久娘酒造・小島久佳社長:「原因は、工場の管理体制がきちんとできていなかった。(製造工程の現場で)偽装しようとして(不正を)積み上げた状況はなかった。ただ、結果として、お客様をだましたことは大きな責任で、深く反省しています」
富久娘酒造では、不正表示にあたる商品の自主回収を始めていて、購入した客には返金に応じるということです。
最終更新:11月12日(火)21時48分
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【所感】
実は、この富久娘という酒をよく知っている。 えっ、意外! 安酒飲んでるんだ!? と思われたかもしれない (以前このブログにも紹介したので、知っている人もいるとは思うけど、再度この話を持ち出すことにしよう)
実はうちの妻君は、日本酒は全く飲まないが、料理には良く日本酒を使う。中でも煮料理が得意なのだが、10年ほど前のこと、冷蔵庫に大事に冷やしていた1本5000円レベルの純米大吟醸・四合瓶の封が開いて、何故か半分以上減っていることに気がついた。 妻に聞けば「ずっと飲まないみたいだから煮魚に使ったわよ~」と言われ愕然とした。 ここ数日食べた煮魚料理は、この酒を使っていたのか・・・! もったいな~ この出来事以来、妻の料理専用として紙パックの日本酒を買って台所に置くことになった。 そして5年ほど前から それは普通酒から純米酒になった。 純米の方が上がりがいいから。 行きつけの店で値段の安い時(1.8L純米が700円~800円台)に買っていたのがまさにこの酒だった。 パックの裏のオノエングループというカタカナ社名になんとなく違和感を感じながら 「福徳長」含めて今まで累計何パック買ったことだろう。
一度だけ燗酒にして飲んだことがあるが、風味がなくて飲んだらやけに喉元が熱くなる。 「だめだこりゃ、やっぱりこれは料理酒向きだな。」 パックに大きく純米と書いてあったので、精米率が悪いからでまさかとは思ったけど、今にして思い返せば思い当たる。 でも魚の上がりが柔らかくなるからとアル添入り普通酒からわざわざ純米にしてきたのは一体何だったんだという憤りを感じる。
今回の事件、販売店も被害者だし、何よりも純粋に純米酒を造っている他の酒蔵にもあらぬ疑念の眼差しが向けられ、業界にとって大いにマイナス要因だ。 そして浪速正宗に続いてまたも関西の酒蔵。 麹米に3等級を下回るコメを使い、5年前からこのアル添酒を純米酒と売り続けていたことは、大きな罪以外の何ものでもない。 記者の質問に社長本人は、「調査します」と事件にかかわってないみたいな言い方をしていたが、自社の酒の味も作りも確かめず5年間も気づかなかったというのが本当ならば、酒造りをする会社の社長として既に失格だ。
お店の経営権が、転々としていることもあるが、先人たちの酒造りに傾けてきた情熱を思えば、暖簾に大きな傷を付けた今度の事件、店をたたんだほうがいいのではなかろうか。 少なくても私は、富久娘もオノエングループの酒は全て、金輪際口にする気はない。
純米酒とは、コメとこうじと水から造る。麹米をごまかし、アル添したことを隠して嘘の表示、そんな基本を逸脱し背負う十字架は重い。
嘘つきに所詮 純米酒なんて造れない! 純な気持ちがなければ 私はそう思う。
(寅)