大雑把な日常

日常のあれこれ。

サリーの物語が走り出す

2015-06-04 | 日記
たとえば新聞記事を読んでいて
その事実の羅列だけで
突然
いろんな空想や妄想が浮かんでくることありませんか。

芸能人のスキャンダルとかでもいいけど。

そんなときのことを
わたしは

物語が走り出す

と格好つけて名付けている。
ドラマティック妄想。
そのひとの人生を勝手に感情移入して考えはじめる。

結婚した人を次から次に毒殺した女のひと。

とか走りやすいテーマだけど
これはハマったら怖くなっちゃうパターンだから
あんまり情報いれない。

実例として
宝くじ当たった未婚の中年女性が
行方不明になった事件。
これは走り出したなぁ。
走り出して
凹んだなあ。

その物語…はもう切なすぎる。
ひとことでいうと
未婚の孤独だ。

まず
女性がいなくなったことに気付いたひとがいなかった。

未婚で独り暮らしで
宝くじ当たって仕事辞めてるので
行方不明と気付くのが
かなり遅かったのです。
ぜんぜん気付かれない。
普段から周りとの接触をあまり取ってないし友達もほとんどいなかったのだろう。

宝くじ当たったことを知人は誰も知らなかった。

ただ
唯一
ひとりだけにこの宝くじのことを言った。

男の人だ。

そのひとに殺された。
でも
容疑者であるその男の人が見つかったとき
お金はどこにもなかったし
東南アジア系の女性と結婚していて
新聞配達の住み込みで働いてた。

ひとり以外に言わないなんて
恋におぼれてるとしか思えない。
もしくは100%の信用。
そこからの
大どんでん返し。

どうしてそんなやつに言っちゃたのか。
しかし責められない。
恋は判断力をおかしくさせるから。
ふたりでトラックをレンタルして
現金を銀行に取りに行ったとか
いろいろ調べちゃって泣いた。

だから悲しいニュースは見ない。
走りだしちゃうから
物語が。

最近またそんなことがあった。

グーグルのトップページを開いたら
その日は
宇宙飛行士の仕様になっていて
「サリー・ライド 生誕の日」となっていた。
ほう。
なんて思って、Wikiを見たら
米国初の女性宇宙飛行士サリー・ライドの略歴が書いてあり
最後の三行に衝撃を受けた。


抜粋

サリーは、1982年に同じく宇宙飛行士のスティーブン・ホーリーと結婚し、1987年に離婚した。
彼女の死後、ライド氏の同性パートナーであり教育者のタム・オショーネシーにより、彼女が同性愛者であることが公表された。
サリーとタムは12歳からの幼馴染で、サリーの死まで共に連れ添ったが、サリーは生前、自身が同性愛者であることを公表しなかった。



なんてドラマチックな人生。
12歳で運命をともにするパートナーに出会って、
米国初の民間宇宙飛行士になる人生が乗っかって
そして61歳の早すぎる死。
運命の人を差し置いて
なぜ1度結婚したのか。
優秀な物理学者で米国ではとても尊敬されている。
子どもが宇宙に興味を持つよう活動していた人だった。

そのうち映画になるだろうと思うけど。
わたしのなかでは
この物語は
走り出して止まらない。
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