10月7日 日曜日 市民体育大会午後 オヤジ初陣
少年大会が終わり、中学生高校生がぞろぞろ100名近く集まり、武道場で所狭しと準備運動を始めた。しかし目の前で100名近い人間が打ち込みやら受身やら投げ込みやらやられると、無茶無茶迫力ありますねえ。
俺ってこんな奴らと闘うのか・・・ちとビビってしまってます。
いかんいかん緊張している。このままじゃ駄目だ!
「あんた、ご飯どうすんの?」と嫁。
「いらん、緊張で胃が受け付けん」
オヤジは、典型的な「気が強くて気が小さい男」である(笑)。
ちょっと早めに着替えて、ストレッチを行って体をほぐすことにした。
広くなった荷物置き場にて、首から足首までの関節をポキリポキリとほぐしていく。関節が終わったら筋肉をじっくりほぐし始める。
「T岡さんね、無段の部はね、高校生が相手だから、相手に技を掛けさせて体格を生かして返し技で行きなさい。下手にこちらから技をかけると、隙を突かれるから。有段の部は、最初から思い切ってどんどん行こう」
「先生、私緊張してます」
「初めての試合は緊張するよ!大丈夫大丈夫!普段の乱取りと同じつもりで」
お世話になってるK谷先生が、役員席からわざわざオヤジのもとに来られて、アドバイスをいただきました。ありがたい事です。ちょっとだけ緊張がほぐれました。
別のK先生に打ち込みの相手をしていただき、だんだん平常心になって行きました。
M川先生も駆けつけていただき、
「本当に大丈夫?今なら『有段のに部』棄権出来ますよ」
正直言ってこの時ちょっとだけ心が迷いました(笑)。
でも・・・逃げてはいけません。子供に笑われます。子供の手前やせ我慢です。
心配してくれるのはありがたいのですが、やります。
開会式が始まり、中学生から試合が始まった。これまた目の前で凄い迫力。大声を上げながらでっかい奴に突っ込んでく兄ちゃん。負けて蹲まって泣く女の子。うんうん君達は立派だよ。カッコいいよ。将来は男前・美人になるよ。
中学生が終わり、武道場の奥で一般の試合が・・・とここで予想していなかった思わぬ事態が!
思わぬ事態とは、一般の部の進行の事である。
実は私は、一般の試合はまず「無段の部」から始まり、それが終わってから「有段の部」だと勝手に思ってました。
でも召集は「有段の部」が先でした。ええっ!それほんと?
有段でへとへとになったら、無段で負けてしまうではないですかあ!
仕方が無い、後の事は後で考えよう。まずは黒帯の先生相手に玉砕だ。
一般有段の部では、第三試合であった。それまでうちの道場の先生が試合をされていたのですが、緊張のため全然目に入っておりません。
さて自分の試合ですが、すいません。ほとんど覚えておりません。覚えているのは・・・試合中に、袂からゴミがポロリ・・・。
あーっ!、しまったああ!捨ててくるの忘れたあ!実は試合前に、ストレッチをしていた目の前の中学生?が、ゴミをぽいと畳の隅に捨て、どこかへ走り去って行くのを目撃。
「何じゃあ、神聖な畳の上にゴミ捨てるなんて!」と、プンプン怒りながらゴミを拾い、後で捨てようと懐に入れていて、緊張し忘れておりました。そのまま懐に入れたまま、試合の最中に出た(笑)。
すいません、結果的にゴミを捨てた中学生と同じ事してます。神聖な畳にしかも試合中にゴミ落としたのはオヤジでした(←バカ)。
組手を掴めたのですが、相手が岩のようで全く動かず、技をかけるどころか崩しも出来ません。途中までは必死に耐えていたのですが、投げられ袈裟固めで一本取られてしまいました。ひいはあひいはあ。
当然と言えば当然ですが、何も出来ませんでした。悔しいです。ぜいぜい。
「有段の部」は、1回戦敗退で終わりました、ひいはあ。
試合会場の端に戻ってへたり込んでるオヤジに、審判の先生が、
「では隣の会場で、無段の部を始めましょうか」
ぜいぜい・・・えっ、私終わったばかりなんですけど・・・ぜいぜい。有段の部はまだこれからずっと続きますよ。有段の部が終わってからではないのですか?並行して行うんですか?
「並行して行います。あっ、高校生がまだ試合が終わってなくて、来てませんね。もう少し待ちましょう」
ああっ、良かったあ。ちょっと休める・・・ぜいぜい。
高校生は、高校の部の試合が終わってから、無段の部に出場するらしい。俺と条件は同じだが・・・いや条件は違います。年齢が・・・体力が違う。もう一人の一般出場のSさんも23歳という若い方である。40オーバーは私一人だけです。
とにかく先ほどの試合で、全身乳酸の塊になってしまい、手足がどーんと重い。腕が上がりません。水分補給して屈伸するのですが、30キロの登山の荷物を背負ったような体の重さです。早く回復してくれえ・・・。
試合に出る高校生が来られ、審判の先生より説明がありました。もう一人の高校生が急遽欠場の為3名で行うのだが、トーナメント方式をやめて総当たりで試合を行うとのこと。でその試合の順番を決めるのにじゃんけんをし、私は第一試合と第三試合になりました。
ああっ良かった。真ん中インターバルが取れる・・・連チャンでなくて良かった。
「無段の部」第一試合は、身長160センチぐらいの高校生で、素直な性格らしく組手争いも無く、奥襟を持たせてくれました。ですが体の重いオヤジは技をかける事も出来ず、しばし膠着状態に。ぜいぜい。
「いかん、このままでは勝てん」
と思い、下手くそオヤジの必殺技を出しました。
その必殺技は・・・「ブン回し」
技の無いオヤジが、スタミナが切れた際に、体格を生かして中学生相手に出す技です。子供曰く、
「それは技ではないよ。振り廻してるだけだよ」
悪かったなあ、でも何とか相手をこかして勝ちました。ぜいぜい。
第二試合はその高校生と同じ道場のSさんの試合でしたが、またもや全身乳酸の塊になったオヤジは、全然見ておりません。水分補給し、ゴロンと座り込んで、ひたすら回復に努めてました。ひいはあ。
さて第三試合にもなると、オヤジも落ち着き始めた。
相手はSさんである。Sさんは連チャンで疲れてそうだ。よし、オヤジにも勝機がある。
試合が始まると、相変わらずSさんは早くて掴めない、触ることすらできない。しばし鬼ごっこ状態だったのだが、相手も息が上がってきているらしい。段々動きが遅くなってきている。次第に捕まえ始めた。
捕まえたと言っても、こちらも沈没寸前のオッサンなので体が動きません。で必殺技「ブン回し」で何とか技ありから袈裟固めに持ち込み、1本勝ちしました。
終わった瞬間考えた事は、
「俺って下手くそだなあ」という事。そして、
「楽しかったあ!」 これにつきます。
一位の賞状を貰うなんて、高校以来ですね(←と言ってもたった3名出場の試合ですが)。
一般有段の部は、H坂教室の新鋭T原さんが、並居る強敵を退けて優勝しました。すんませんT原さん。自分に精いっぱいで全然見ておりません。普段お世話になっているにもかかわらず申し訳ない。
怪我は・・・左脇腹を痛めました、突き指が2か所。何とか無事です。
その夜は焼き肉でした。子供の残念会と私の優勝祝勝会を兼ねて宴会です。
10日ぶりに酒を飲んだオヤジは、全身乳酸だらけの体にアルコールを入れたため、その日の深夜○痢になり、朝までトイレに這いつくばっていました。
これは神様が禁酒しろって事を言ってるのかあ!
祝勝会をしてくれるのは嬉しいのだが、鬼嫁に一言言いたい、
「優勝者に、焼肉代を払わすなあ!」
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少年大会が終わり、中学生高校生がぞろぞろ100名近く集まり、武道場で所狭しと準備運動を始めた。しかし目の前で100名近い人間が打ち込みやら受身やら投げ込みやらやられると、無茶無茶迫力ありますねえ。
俺ってこんな奴らと闘うのか・・・ちとビビってしまってます。
いかんいかん緊張している。このままじゃ駄目だ!
「あんた、ご飯どうすんの?」と嫁。
「いらん、緊張で胃が受け付けん」
オヤジは、典型的な「気が強くて気が小さい男」である(笑)。
ちょっと早めに着替えて、ストレッチを行って体をほぐすことにした。
広くなった荷物置き場にて、首から足首までの関節をポキリポキリとほぐしていく。関節が終わったら筋肉をじっくりほぐし始める。
「T岡さんね、無段の部はね、高校生が相手だから、相手に技を掛けさせて体格を生かして返し技で行きなさい。下手にこちらから技をかけると、隙を突かれるから。有段の部は、最初から思い切ってどんどん行こう」
「先生、私緊張してます」
「初めての試合は緊張するよ!大丈夫大丈夫!普段の乱取りと同じつもりで」
お世話になってるK谷先生が、役員席からわざわざオヤジのもとに来られて、アドバイスをいただきました。ありがたい事です。ちょっとだけ緊張がほぐれました。
別のK先生に打ち込みの相手をしていただき、だんだん平常心になって行きました。
M川先生も駆けつけていただき、
「本当に大丈夫?今なら『有段のに部』棄権出来ますよ」
正直言ってこの時ちょっとだけ心が迷いました(笑)。
でも・・・逃げてはいけません。子供に笑われます。子供の手前やせ我慢です。
心配してくれるのはありがたいのですが、やります。
開会式が始まり、中学生から試合が始まった。これまた目の前で凄い迫力。大声を上げながらでっかい奴に突っ込んでく兄ちゃん。負けて蹲まって泣く女の子。うんうん君達は立派だよ。カッコいいよ。将来は男前・美人になるよ。
中学生が終わり、武道場の奥で一般の試合が・・・とここで予想していなかった思わぬ事態が!
思わぬ事態とは、一般の部の進行の事である。
実は私は、一般の試合はまず「無段の部」から始まり、それが終わってから「有段の部」だと勝手に思ってました。
でも召集は「有段の部」が先でした。ええっ!それほんと?
有段でへとへとになったら、無段で負けてしまうではないですかあ!
仕方が無い、後の事は後で考えよう。まずは黒帯の先生相手に玉砕だ。
一般有段の部では、第三試合であった。それまでうちの道場の先生が試合をされていたのですが、緊張のため全然目に入っておりません。
さて自分の試合ですが、すいません。ほとんど覚えておりません。覚えているのは・・・試合中に、袂からゴミがポロリ・・・。
あーっ!、しまったああ!捨ててくるの忘れたあ!実は試合前に、ストレッチをしていた目の前の中学生?が、ゴミをぽいと畳の隅に捨て、どこかへ走り去って行くのを目撃。
「何じゃあ、神聖な畳の上にゴミ捨てるなんて!」と、プンプン怒りながらゴミを拾い、後で捨てようと懐に入れていて、緊張し忘れておりました。そのまま懐に入れたまま、試合の最中に出た(笑)。
すいません、結果的にゴミを捨てた中学生と同じ事してます。神聖な畳にしかも試合中にゴミ落としたのはオヤジでした(←バカ)。
組手を掴めたのですが、相手が岩のようで全く動かず、技をかけるどころか崩しも出来ません。途中までは必死に耐えていたのですが、投げられ袈裟固めで一本取られてしまいました。ひいはあひいはあ。
当然と言えば当然ですが、何も出来ませんでした。悔しいです。ぜいぜい。
「有段の部」は、1回戦敗退で終わりました、ひいはあ。
試合会場の端に戻ってへたり込んでるオヤジに、審判の先生が、
「では隣の会場で、無段の部を始めましょうか」
ぜいぜい・・・えっ、私終わったばかりなんですけど・・・ぜいぜい。有段の部はまだこれからずっと続きますよ。有段の部が終わってからではないのですか?並行して行うんですか?
「並行して行います。あっ、高校生がまだ試合が終わってなくて、来てませんね。もう少し待ちましょう」
ああっ、良かったあ。ちょっと休める・・・ぜいぜい。
高校生は、高校の部の試合が終わってから、無段の部に出場するらしい。俺と条件は同じだが・・・いや条件は違います。年齢が・・・体力が違う。もう一人の一般出場のSさんも23歳という若い方である。40オーバーは私一人だけです。
とにかく先ほどの試合で、全身乳酸の塊になってしまい、手足がどーんと重い。腕が上がりません。水分補給して屈伸するのですが、30キロの登山の荷物を背負ったような体の重さです。早く回復してくれえ・・・。
試合に出る高校生が来られ、審判の先生より説明がありました。もう一人の高校生が急遽欠場の為3名で行うのだが、トーナメント方式をやめて総当たりで試合を行うとのこと。でその試合の順番を決めるのにじゃんけんをし、私は第一試合と第三試合になりました。
ああっ良かった。真ん中インターバルが取れる・・・連チャンでなくて良かった。
「無段の部」第一試合は、身長160センチぐらいの高校生で、素直な性格らしく組手争いも無く、奥襟を持たせてくれました。ですが体の重いオヤジは技をかける事も出来ず、しばし膠着状態に。ぜいぜい。
「いかん、このままでは勝てん」
と思い、下手くそオヤジの必殺技を出しました。
その必殺技は・・・「ブン回し」
技の無いオヤジが、スタミナが切れた際に、体格を生かして中学生相手に出す技です。子供曰く、
「それは技ではないよ。振り廻してるだけだよ」
悪かったなあ、でも何とか相手をこかして勝ちました。ぜいぜい。
第二試合はその高校生と同じ道場のSさんの試合でしたが、またもや全身乳酸の塊になったオヤジは、全然見ておりません。水分補給し、ゴロンと座り込んで、ひたすら回復に努めてました。ひいはあ。
さて第三試合にもなると、オヤジも落ち着き始めた。
相手はSさんである。Sさんは連チャンで疲れてそうだ。よし、オヤジにも勝機がある。
試合が始まると、相変わらずSさんは早くて掴めない、触ることすらできない。しばし鬼ごっこ状態だったのだが、相手も息が上がってきているらしい。段々動きが遅くなってきている。次第に捕まえ始めた。
捕まえたと言っても、こちらも沈没寸前のオッサンなので体が動きません。で必殺技「ブン回し」で何とか技ありから袈裟固めに持ち込み、1本勝ちしました。
終わった瞬間考えた事は、
「俺って下手くそだなあ」という事。そして、
「楽しかったあ!」 これにつきます。
一位の賞状を貰うなんて、高校以来ですね(←と言ってもたった3名出場の試合ですが)。
一般有段の部は、H坂教室の新鋭T原さんが、並居る強敵を退けて優勝しました。すんませんT原さん。自分に精いっぱいで全然見ておりません。普段お世話になっているにもかかわらず申し訳ない。
怪我は・・・左脇腹を痛めました、突き指が2か所。何とか無事です。
その夜は焼き肉でした。子供の残念会と私の優勝祝勝会を兼ねて宴会です。
10日ぶりに酒を飲んだオヤジは、全身乳酸だらけの体にアルコールを入れたため、その日の深夜○痢になり、朝までトイレに這いつくばっていました。
これは神様が禁酒しろって事を言ってるのかあ!
祝勝会をしてくれるのは嬉しいのだが、鬼嫁に一言言いたい、
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