「志」の英語教育

英語教育実践について日々の雑感を語ります。

Sowing Dragon's Teeth 竹岡先生の教員向けセミナー(2)

2008-09-14 05:47:27 | 研修
竹岡先生のお話の中には、いくつも印象的な言葉が出てきた。授業ではちょくちょく触れているが、ここでは論じないこととしたい。自分にとっては非常に有益なセミナーで本当に感謝をしているのだが、敢えて自分とは異なるスタンスの部分についてコメントを述べさせていただく。

センター試験について

竹岡先生は、ここ2年のセンターの問題傾向に全体としては好意的であるということであった。基本的に竹岡先生の意見は以下のようなものである。

そもそもセンターは以前から文章の大筋が分かれば解けるという問題になっていて、そのようなスタンスで問題を作ってさらに分量を増やせば、素早く的確に中心情報をつかむ力を受験生はつけるように努力するようになるだろう。

センターに対処できる力をつけるには要約を書かせる訓練をしっかりやることだ。

最近の自分じっくり読むべしというスタンスとは相容れないところがあるので、次のような質問をさせていただいた。私としては竹岡先生のような有力な方がいろいろな場面で上記のようなお話をされて、それが入試に反映されるようになっては困るという思いがある。

・要約はテストとして適切とお考えか。
・センターの分量を増やすことを重視した結果、昨年の第6問は物語ではなくなったが、物語がなくなったことについてどのようにお考えか。

いただいたお答えは以下のような内容であった。

要約をテスト問題にすることは最善とはいえないかもしれない。しかし学習活動として考えたとき、これに代わるより良い活動はない。

センターで物語を止めたのは、インファレンス・クエスチョンの曖昧性を排除しようとした結果、問題がスカスカになり問題としての機能が果たせなくなったためだ。また、物語はもっと長いものでしかるべきであり、その一部をセンターで出題するのはよろしくない。

質問の意図とお答えが咬み合わなかったのが残念だが、時間もないのでそこで引きました。