不埒な天国 ~Il paradiso irragionevole

道理だけでは進めない世界で、じたばたした生き様を晒すのも一興

La Terra

2006-03-21 18:36:00 | 映画

観たいと思いながらなかなか観にいけなかった映画。
ようやく観にいってきました。

南イタリア(プーリア州)の荒涼とした景色と
やっぱり南イタリアに独特な寂寥感と殺伐とした雰囲気
それから宗教行事における妙な妖艶さがすごく印象的。

ストーリーは家族愛をテーマにしたもの。
南イタリアの土地と人々にまつわる家族の形。

男四人の兄弟。
3人は生まれ故郷に残り、親から相続した土地を守って暮らし
一人はその土地から逃げてミラノで別の暮らし。
相続した土地の売買を巡り、兄弟全員の同意が必要で
その署名のためにミラノから
主人公が生まれ故郷に戻るところから話が始まります。
小さな世界での様々な出来事が絡み合って一つの殺人事件に。
兄弟三人がそれぞれに殺人容疑をかけられてもおかしくない状況。
それぞれが被害者との揉め事を抱えていて
お互いの中に疑惑と不信感も募り。
主人公はその間に入って、被害者サイドとある取引を行うことで
兄弟の絆を守リ抜く、というそういうお話。

私は監督Sergio Rubiniが好きなので
この映画も見逃したくなかったのです。
彼の作品に流れるなんともいえない切なさは
彼の故郷である南イタリアを舞台にすると更に強調される気がします。

傑作ではないけれど、秀作といいたい。
ちょっとしつこい部分もあるけどね。

La Terra

というか久々に映画観ました、お金払って(笑)。

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