CHIKU-CHANの神戸・岩国情報(散策とグルメ)

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東京倉庫高浜埠頭礎石 in 神戸ハーバーランド

2016年04月15日 04時59分09秒 | 神戸情報
神戸ハーバーランドは平成4年(1992)9月にオープンしたが阪神淡路大震災
の影響やバブル崩壊後の景気低迷などで阪急百貨店、ホテルニューオータニ、
神戸西武百貨店などの撤退が相次ぎ閑散とした状態がしばらく続いたが平成25年
(2013)4月18日に神戸ハーバーランドumieがグランドオープンしてからは
30代ー40代の層やインバウンド客に支えられごったがえす状況になって
います。もうすぐUmie開業3周年ということで、本日は東京倉庫高浜埠頭礎石
(下の写真)に関漣する話題を紹介します。


神戸ハーバーランドの地はかって国鉄湊川貨物駅がありさらに高浜岸壁と
呼ばれる埠頭と東京倉庫(現三菱倉庫)の倉庫群があり貨物船が停泊し貨物の
入出庫が行われていた場所でした。


この礎石はモサイクに入る一番北側の入り口にあります。
(撮影:2016-4-1)

高浜埠頭(高浜岸壁)は明治43年(1910)11月25日に起工し竣工は大正2年
(1913)1月20日と礎石に書かれています。


神戸海洋博物館が作製した「満船飾の神戸」(1993)Page58では高浜岸壁の竣工は
明治45年(1912)5月20日と書かれています。


上の写真は昭和28年(1953)の航空写真
高浜岸壁には東京倉庫(現三菱倉庫)の倉庫がぎっしりと並んでいるのが判ります


上の写真は昭和59年(1984)の神戸駅周辺の航空写真。


上の写真は2016年4月1日撮影の高浜岸壁
ミュージック・レストラン船「コンチェルト」の発着場として使用されています

埠頭としては高浜Aと高浜Bとして4,000トン級(全長107m)の客船が2隻が停泊
できる仕様になっています 水深5.5m 延長280m(140m×2)


上の写真は昭和40年代の三菱倉庫群の遠景。



上の写真ははかってこの地に三菱倉庫株式会社の高浜倉庫があった事を示す石碑

市民のグラフ こうべ No.239号(平成4年9月)にも昭和57年当時のハーバーランド
モザイクの位置に三菱倉庫 高浜倉庫群が写っていますのでリンクさせていただきました。
  http://www.graphkobe.jp/detail/239.html




上の2枚の写真は神戸ハーバーランドのレンガ倉庫
この煉瓦倉庫は、1890年代後半(明治30年頃)建造され、1987年(昭和62年)まで
神戸港に次々と到着する貨物(靴や電気製品など)の上屋倉庫として使用されて
いました。当時、残っていた5棟のうち海側に位置した2棟が現在残っている
煉瓦倉庫です。
(現地説明板より)
撮影:2016-4-1


既存する稀少な煉瓦倉庫であり、イギリス製の煉瓦を使用し、イギリス積みで造られた外壁は、神戸港の発展を支えた建物として当時の姿を今に伝えています。



神戸ハーバーランドの開発に伴い、1990年(平成2年)に煉瓦倉庫の外壁などを現地保存し、屋根及び内部が改装され、レストランとして再生されました。


東京倉庫(現三菱倉庫)兵庫出張所 現石川株式会社本社ビルが現存しています
のでその写真(3枚)を添付しておきます(撮影:2011-5-15)
正面玄関の前の歩道には賀川豊彦生誕の地の石碑があります。
横浜、大阪、京都に較べレンガ造りの建物が少ない神戸ですが、このような
貴重な文化遺産は大事に残していく必要があると思います。







上の写真は明治41年(1907)5月に落成した東京倉庫和田事務所
出典:神戸海洋博物館が作製した「満船飾の神戸」(1993)Page58

旧東京倉庫兵庫出張所の基本情報
住所:神戸市兵庫区島上町1-2-10 建築年:明治38年(1905)
設計者:曾禰達蔵  
現在の所有者:石川株式会社の本店として昭和20(1945)年より使用


曾禰達蔵の手になる建物としては上記東京倉庫の兵庫出張所の他に
ファミリアホール(旧三菱銀行神戸支店)(明治33年(1900)築)
大正7年(1918)の旧日本郵船神戸支店、大正13年(1924)の神戸栄光教会が現存。




上の2枚の写真は旧日本郵船神戸支店 撮影:2010-1-15





コメント (4)
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