カラダよろこぶろぐ

山の記録と日々の話

静かな上高地・涸沢編

2021-10-17 | ヤマのこと

2021.10.14(木)~10.16(土)上高地へ


恒例のダンナ様の秋休み、私が休めるのはこの2日間だけ、山に居れるのは3日間
晴れの薬師岳に行きたくて予定していたが、週間天気予報、富山方面はいまひとつだった
我が家が10月に薬師岳に行くためには、折立までのタクシー代往復3万円が必要となる
晴れが約束されていなければ痛すぎる出費

でも、アルプスには行きたいと予報を見ると、どうやら松本方面は安定していそう
燕岳は行ったばかりだし、いつもの蝶ケ岳もなぁ、とつらつら見ていたら
つい最近行かれたGRIさんのブログを見て思い出した
そうだ、まだ行ってなかった山があった
6年前の同じ10月、雪が降ってしまったために諦めた北穂高岳
自分は高度感のある山が大嫌いなので、行くとするなら今回で最後にしよう、
そう思って行き先を上高地へと変更した



さわやか信州号は平日でも新宿から2台で出発
それでも以前のような賑わいには程遠く、河童橋も閑散としている
6時10分、周囲が明るくなってからゆっくり歩き始める
手袋もフリースもいらないくらいあたたかな朝だった



上高地に来るのは3年ぶり
周囲の景色は何も変わっていなかった
横尾大橋を渡った先が紅葉していた記憶だったけど、今日はまだみたい
天気が良いので前方に北穂高小屋がはっきり見えていた



本谷橋で休憩し登りに入ります なんだか初期の頃を思い出して懐かしい



明日はストック使えないから、久しぶりにストックなしで歩く練習だ~
なんて無駄なことをしたのもいけなかったな・・・



涸沢の紅葉は10日ほど前に終わっているからそれは求めていないけど
空が青いとそれだけでやっぱり美しい



今回、木曜日と金曜日だけが快晴予報で、土曜日夕方からは下り坂
1ヶ月以上前に有休給申請して、その日が晴れにあたるのは
ミスティが得意の私には5年に一度あるかないかの奇跡




季節外れの暖かさは夏とは違うけどやっぱり暑くて疲れてきたので
Sガレからはストック出して登ることにした(最初からそうすればよいのに)
紅葉は終わっていてもテント装備の人が多いのも涸沢ならではかな?みんな暑くて無言でしたが



ヒュッテの屋根が見えてからがきついのは知っている
そしてだいたいそのあたりでシャリバテになるのも知っている
だけどビール飲みたいから食べるの我慢してひーひ~いうのも知っている




12:40 初めての涸沢小屋へ お腹すいた~~
そういえば涸沢には3回来ているけど、泊まったことはない
マムートビールを飲んだ後は、夜行バスの疲れでお昼寝タイムに突入(もつ煮込みは売り切れ)



もう少しで小屋閉めじゃないのかな?と思ったけどこの日は物資ヘリが6~7往復していたみたい
部屋の窓からヘリのお腹を見るというのも初体験
涸沢小屋はシンプルで、昔ながらの小屋、という印象を受けました
夕ご飯はとっても美味しかった、朝ご飯は早立ちの為お弁当にしました(冷凍かな・・・)



携帯の電波状況も悪いし、やることないので寝ます
携帯で撮ったテント場 平日なので少ないですね
地震がなくて良かった・・・


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2021.10.15(金)


4時30分起床、5時30分出発



登り途中で赤く染まる奥穂尾高方面を眺める
スタートから息が切れる急坂



計画と天気はバッチリだったんですけどね、足が攣りそうなんです、朝から
クロユリスラブすら、何か引っかかって足が上がらないんですよ
老化だったり、体重増加だったり、体力筋力不足だったり、理由はたくさんあるけれど


まあ、そのうちいつものようにもたもたする私は怒られるわけです
足手まといになるの知ってるから、先に歩いてもらうんですけど




そもそも平坦な道でもダンナ様のスピードについていけないんですから、
苦手な岩場では差が開くばかりで、追いつきたい気持ちは空回り



ずいぶん先を見上げると梯子を登るダンナの姿が見えた 
え?もうあんなとこ?



いざ自分が鎖場に来ると、苦手意識が働くせいか怖い気持ちが押し寄せた

1本目の鎖を終えて、2本目にいく手前で
”ピッキーーン”
あ、やばい、足が攣って動けない・・・

一旦下がって後から来たご夫婦を見送って、再度チャレンジしてみたけど
私のこの遅さではかなりなCTオーバーとなるの間違いない どうしよう
いや、多分、この先の高度感を想像して怖いから行きたくないんだ
怖さを乗り越えてピークに立ちたいという強い思いは、私にはないんだ



こんな無風で暑くも寒くもない絶好の穂高登山チャンス、もうないと思う
でも、もういいや。



平日の為か、続々と登ってくる方たちは72歳だとか80歳だとか
みなさんなぜか年齢を申告されて笑顔でスタスタと登っていきました
顔が引きつってる私は 違う世界で生きてきたんだな、と思いました



あの赤い梯子の向こう側の景色を眺めることはこの先もう二度とありません
情けなくて悲しいけど仕方ない、怖さに勝てない自分のせいだから
足の痛みをだましだまし一人下山開始


小屋のベンチでダンナ様の帰りを待って、一緒におります
北穂高小屋でやりたかったこと、何もできぬまま下山も悲しいけど




ダンナ様から翌日見せてもらった快晴の山頂からの動画を見て、
あ、私行けなくてもそんな悔しくない、と感じました・笑(見てるだけでぞわぞわする~)




定番のアングルで撮っていいのは登った人だけとか言われ・笑



あ~この天気だったら富山も晴れてるんじゃ?薬師岳行けたよねぇ、とか・涙



サヨウナラ穂高







帰り道、白と黄色のコントラストがキラキラ輝いて、キレイだったな~



自分で決めたことなのに、達成できなかったときいつも思う
どうしてあの時諦めたんだろう、と 
悲しい思いを引きずりながら横尾大橋まで戻ってきました


続く






【行程】(10/13)バスタ新宿22:25⇒上高地BT5:20
(10/14)上高地BT6:10⇒横尾9:25⇒涸沢小屋12:40
(10/15)涸沢小屋5:30⇒(ダンナだけ北穂高岳8:03~北穂高小屋8:07~8:52~南峰9:07⇒涸沢小屋10:30)(ランチ)⇒横尾14:20



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