8月6日 (火曜日)
<ただ思っている あなたたちはおもっている 今朝がたまでの父を母を弟を妹を
(いま逢(あ)ったってたれがあなたとしりえよう)
そして眠り起きごはんをたべた家のことを>
▼峠三吉「仮繃帯(ほうたい)所にて」(『原爆詩集』収録)の一部を引いた。
広島の原爆忌である。原爆によって無残な姿にされてしまった女学生。
詩はその心に映る投下直前までの愛(いと)おしい「記憶」を描く。
▼当時だから、生活は苦しかっただろう。
それでも語り合える家族や友がいて、心落ち着く家、
町並みがあった。
それぞれの人が生きている「物語」の数々がそこにあった。
八月六日午前八時十五分。それが一瞬にして消えた。
▼最近、復刊した画集「消えた町 記憶をたどり」(森冨茂雄さん)。
原爆投下前の旧中島地区の町を鉛筆で描いている。
映画『この世界の片隅に』で広島の町を描く際の参考資料となった。
▼その絵を見れば、人びとの「物語」が想像できる。
声が聞こえてくる。
それぞれの<眠り起きごはんをたべた家のこと>を感じる。
それが核兵器によって、跡形もなく失われた事実。
それを人間が行ったのだという事実におののく。
▼あの日から七十三年。核廃絶の動きは鈍い。
政治外交が核兵器を葬ることができぬのなら
人の心の誓いをもって葬るしかないのだろう。
人びとの「物語」を想像し慈しむ。
そして、何があろうと奪ってはならぬと。
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
このような詩や映像・本を観たり読んだりするたびに
戦争の悲惨さやその愚行を憎む。
長崎 火葬場に立つ少年
===============
<ただ思っている あなたたちはおもっている 今朝がたまでの父を母を弟を妹を
(いま逢(あ)ったってたれがあなたとしりえよう)
そして眠り起きごはんをたべた家のことを>
▼峠三吉「仮繃帯(ほうたい)所にて」(『原爆詩集』収録)の一部を引いた。
広島の原爆忌である。原爆によって無残な姿にされてしまった女学生。
詩はその心に映る投下直前までの愛(いと)おしい「記憶」を描く。
▼当時だから、生活は苦しかっただろう。
それでも語り合える家族や友がいて、心落ち着く家、
町並みがあった。
それぞれの人が生きている「物語」の数々がそこにあった。
八月六日午前八時十五分。それが一瞬にして消えた。
▼最近、復刊した画集「消えた町 記憶をたどり」(森冨茂雄さん)。
原爆投下前の旧中島地区の町を鉛筆で描いている。
映画『この世界の片隅に』で広島の町を描く際の参考資料となった。
▼その絵を見れば、人びとの「物語」が想像できる。
声が聞こえてくる。
それぞれの<眠り起きごはんをたべた家のこと>を感じる。
それが核兵器によって、跡形もなく失われた事実。
それを人間が行ったのだという事実におののく。
▼あの日から七十三年。核廃絶の動きは鈍い。
政治外交が核兵器を葬ることができぬのなら
人の心の誓いをもって葬るしかないのだろう。
人びとの「物語」を想像し慈しむ。
そして、何があろうと奪ってはならぬと。
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
このような詩や映像・本を観たり読んだりするたびに
戦争の悲惨さやその愚行を憎む。
長崎 火葬場に立つ少年
===============