夜な夜なシネマ

映画と本と音楽と、猫が好き。駄作にも愛を。

『ヴァキューミング』

2004年08月19日 | 映画(は行)
『ヴァキューミング』(原題:Vacuuming Completely Nude in Paradise)
監督:ダニー・ボイル
出演:ティモシー・スポール,ミッシェル・ベグリー,ケティ・キャヴァノー他

キムタクが絶賛したこともあり、日本でもヒットした
ヤク中映画の『トレイン・スポッティング』(1996)。
そのダニー・ボイル監督が、レオナルド・ディカプリオ主演の『ザ・ビーチ』(1999)でコケて、
2001年に撮ったのがこの作品。劇場未公開。

掃除機販売に命を懸けるセールスマンたちのブラックコメディ。

音楽業界でミキシングの仕事に就きたいダンだが、夢は叶いそうにもない。
同棲中のシーラは、彼に代わってストリップ電報で稼いでいる。
彼は彼女がストリップ中の音楽をかける役。
彼女が客にちょっかいを出されるのを真横で見る辛さ。

ある日、ストリップ電報に出かけた先が掃除機の訪問販売の会社。
彼はこの会社に就職することを決める。

翌日からベテランのセールスマン、トマスに同行することに。
ちょうど販売強化週間中。
トップの販売台数を記録したセールスマンが
「金の掃除機賞」を授与される予定だ。
掃除機を売るためなら、詐欺師まがいもなんのその。
度肝を抜かれてばかりのダンに、トマスはセールスの鉄則をたたき込む。
はたしてダンは掃除機を売ることができるのか。

ブラックすぎて笑えなかったりするんですが、これって笑う作品じゃない?
営業で外回りをしてる人は思わず共感して涙するところもあるかも。
上司が言うには
「君たちの中には光がある。等身大のライトだ。
 お手上げだと思ったらスイッチを入れろ。
 お客は目がくらんで買ってしまう。
 “No thank you”の後にこそ次の契約が転がっているのだ。
 それをつかみ取れ!」って、熱すぎる。

営業車で聴くのは「売って売ってうりまくれ!」という曲。
いつでもどこでも掃除機を売ることができるように、1,2台は必ず車に積んでおく。
貧民街では情け容赦は禁物。
買うそぶりを見せる客には押しつけて、身の上話が始まればすぐに撤退。

トマス役のティモシー・スポールは
『ラストサムライ』(2003)のサイモン・グレアム役の人。
味のある脇役が多いです。

ところで、ストリップ電報とは、お祝いの場に人間が電報となって届き、
その場でストリップしてくれるというもの。
男女両バージョンあって、欧米の映画にはよく登場します。

熱い上司のセリフ、
毎度9点も10点も取られる某球団に言うたってください。

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