夜な夜なシネマ

映画と本と音楽と、猫が好き。駄作にも愛を。

『デスレース2000』

2004年08月23日 | 映画(た行)
『デスレース2000』(原題:Death Race 2000)
監督:ポール・バーテル
出演:デヴィッド・キャラダイン,シモーネ・グリフィス,シルベスター・スタローン他

世間はオリンピック一色なのに、
いまだに某球団を見捨てきれない私。
来月はやっぱり最下位やろか。
こういうときはアホな映画に限る。

真面目に観て怒ってはいけません。
『ロッキー』(1976)でブレイクする前のスタローンが
激安ギャラで出演した1975年の作品。

公開当時からすると近未来の2000年。
アメリカでは毎年恒例の全米横断カーレースがおこなわれる。
3日間の死闘を繰り広げるのは次の5名。

過去に何度も生死をさまよう事故に遭いながら見事に復活、
腕も脚も移植しまくりのフランケン・シュタイン。
黒マスクをかぶった彼は昨年の覇者でもあり、一番人気。

そんなフランケンに勝負を挑むのは
スタローン演じるマシンガン・ジョー。
テンガロン・ハットの美女カラミティ。
ナチスのファッションに身を包むマチルダ。
暴君ネロ。
それぞれにナビゲーターが同乗してレースはスタート。

速度は無制限。
途中、人を轢き殺すたびにポイントが加算される。
女性を轢けば、男性を轢いた場合の10点増し。
10代の若者を轢けば40点。
12歳以下の子どもなら70点。
75歳以上の老人なら100点の高得点。
さて、勝利は誰の手に?

司祭であれ、チームの整備士であれ、とにかく轢いたもん勝ち。
レースカーはスーパーカーもどき。
牛やライオンに見立てた車の前部に牙がついていて、
人を串刺しにしちゃったりします。

轢かれたくない住民は家にこもるわけですが、
命知らずの闘牛士や、レースの廃止を企てるゲリラも登場。
それがフランス空軍の仕業だと言われたりして。
病院前では安楽死デーと称して、
早く死にたい老人が車椅子に座って並んでる。

戦争やテロ、犯罪の低年齢化が取り沙汰される現在なら、絶対ありえない映画。
おバカ映画の決定版と言えましょう。

製作のロジャー・コーマンはB級映画を量産する偉大なオッサン。
無意味なエロシーン満載なのもさすが。
なんで休憩時間にドライバーもナビゲーターも
全員並んでハダカでマッサージを受けとんねん。

監督はのちに『フライパン殺人』(1982)というさらにアホな作品も撮っています。
レストラン開業を目指す夫婦が、
広告に釣られて現れる変態客を次々とフライパンで殴り殺す映画。
みつけたら、即借りて観ましょう。

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