夜な夜なシネマ

映画と本と音楽と、猫が好き。駄作にも愛を。

『フライ・ダディ』

2007年10月26日 | 映画(は行)
『フライ・ダディ』(英題:Fly, Daddy, Fly)
監督:チェ・ジョンテ
出演:イ・ジュンギ,イ・ムンシク,イ・ヨンス,キム・ソウン他

金城一紀原作の『フライ,ダディ,フライ』が
岡田准一と堤真一主演で映画化されたのが一昨年のこと。
ジャニーズの中では岡田君が好き(っていうほど知らんけど)。
堤真一はもともと大好きなもので、
日本版オリジナルは大のお気に入りでした。
その韓国版リメイクが本作。

ヘヴィ・メタボリックな中年サラリーマン、ガピルは妻と娘の三人家族。
住宅ローンを抱え、昇任を待ち望み、会社と家の往復だけの毎日。

ある日、娘が学校帰りのカラオケ店で、
他校の男子学生から暴行を受けたと連絡がある。
病院へ駆けつけると、顔を激しく殴られた娘の姿が。
加害者であるテウクとその教師らは、まるで人を小馬鹿にした態度。

テウクの両親は有名な政治家で、
警察にもマスコミにも手を回し、事件を揉み消したらしい。
テウク自身も高校のボクシング・チャンピオンで、
学校側は英雄の不祥事を表沙汰にしたくないのだ。

「お前にも隙があったのではないか」と責めるガピルに
娘は「もうお父さんには会いたくない」と言う。

娘の信頼を回復するため、復讐を心に誓うガピルは、
庖丁を携えてテウクのもとへ向かうが、
通りすがりの同校の学生スンソクに強烈な一撃を喰らわされて気絶。
目が覚めると、そこはスンソクとその同級生たちの集まる小屋。
無謀さを戒められたスンソクは、彼らに事情を打ち明け、
どうしてもテウクを殴り返したいのだと言う。

過去にテウクに勝った唯一の人物が
目の前のスンソクだと知ったガピルは、スンソクに弟子入りを志願。
冬休み後に控えた決闘の日に照準を合わせ、特訓が始まる。

おみそれしました。オリジナルよりいいかも。
岡田君が演じた役をリメイクで演じるのは、
美形俳優のイ・ジュンギ。
『王の男』(2006)の彼を見れば、同性であれども彼にイカレるのがわかります。
本作でもクールに、強く、色っぽく。

だけど、彼以上に素晴らしかったのは、
最初、冴えないただのオッサンだったガピルを演じるイ・ムンシク。
妻に内緒で会社を休職するさい、
理由を聞きたがる同僚たちに対して、
彼は返事をする代わりに、「君らは、いい父親か」。

メタボなお腹が40日後には割れていることにもご注目。
お父さんたち、ぜひ観て涙してください。笑いも十分。
いいなぁ、こういう映画。

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