夜な夜なシネマ

映画と本と音楽と、猫が好き。駄作にも愛を。

『シン・ジョーズ』

2017年03月13日 | 映画(さ行)
『シン・ジョーズ』(原題:Atomic Shark)
監督:A・B・ストーン
出演:レイチェル・ブルック・スミス,ボビー・カンポ,ジェフ・フェイヒー,
   デヴィッド・ファウスティーノ,マライア・ボナー,イザイア・ラボード他

たまにはDVDで観た超B級作品もご紹介。
2月初めにレンタル開始になりました。

この邦題がまずどうなのよ。苦笑するしかないっちゅうの。
しかも邦題のロゴは『シン・ゴジラ』(2016)を真似ているところが涙ぐましい。

カリフォルニア州サンディエゴのビーチ。
ライフセーバーのカプラン(♂)は脚を負傷中で海に入れない。
趣味のドローンを操っては海上の様子を探り、
上司のリースからはいつも嫌みを言われている。

同じくライフセーバーのジーナ(♀)は環境学を専攻する大学生。
このところ、海岸に打ち上げられる魚が焼け焦げているのが気になる。
海で何か異変が起きているのではないか。

ある日、小型船の初老の船長ロトガーは、
沖合へ連れていったウェイクボードの客がサメに襲われるのを見る。
それを報告して危険を知らせようとするが誰も信じない。

その後、海では原因不明の死亡事故が多発し、
どうやら政府も極秘調査を進めている模様。
焼け焦げた魚の状態から見て、放射能を帯びたサメがいるのでは。
そう考えたジーナとカプランはメディアの取材に応じ、
サメを退治する手段を検討するのだが……。

真っ赤なヒレだけが見えるサメがワラけます。
海底に沈んだままのソ連の潜水艦から放射能が漏れ、
生まれたときから放射能を持ったサメ、という設定。
黒煙までも上げながら、赤々と燃えるヒレを揺らして獲物に近づく。
ヒレもそうだけど、どや顔で現れるサメの全貌も作りもの丸出し。

いちばん笑ったのは、ビーチのレストランを人気グルメ評論家が訪れるシーン。
傲慢な評論家と上から目線のアシスタントがやってきて、
レストランの一押しメニューを食べるわけですが、それが放射能まみれの魚料理。
食べると顔がみるみる赤く膨れあがり、最後はその人、爆発。ンなアホな。
問題のサメをおびき寄せるために撒き餌をしたら、
普通のサメが押し寄せてきて、無数の黒いヒレを避けながら海上を滑るシーンもワラける。

ジーナとロトガーが実は親子だったという泣かせる事実も終盤に判明。泣けないけど。
憎たらしい人は見事にサメの餌食となり、食われて気の毒だったのはロトガーぐらい。

主演のふたりが無駄にカワイイ&イケメン。
ジーナ役のレイチェル・ブルック・スミスはアナ・ケンドリック似、
カプラン役のボビー・カンポはちょっとシャイア・ラブーフっぽい。

ツッコミどころ満載で、相対的には楽しかったです。
ただ、これが代表作だとは誰も言いたくないはず。
あの『シン・ジョーズ』に出ていた人がこんなに出世して、と言われるようになることを期待。
望みは薄いかなぁ。

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