すべて石造の灯台
灯台の入り口に立つ門
戸馳島と維和島の間が350mの 「 蔵々瀬戸 」
灯台まで300mほど海岸沿いを歩かねばならない
所在地 / 熊本県宇城市三角町戸馳 片島
塗色 / 白色
構造 / 塔形 構造材質 / 石造
灯質 / 等明暗白光 明3秒暗3秒
実効光度 / 11000カンデラ
光達距離 / 14.0海里
頂部までの高さ / 8.2m
平均水面から灯火まの高さ / 32.7m
現用灯器 / LC管制器Ⅱ型 電球 / C-1
設置、点灯および業務開始年月日 / M31.5.10
高さ8.2mしかない灯台が島原湾と八代海を結ぶ航路を照らし続けている。
明治23年から37年にかけて三角周辺と天草南部にいくつもの灯台が設置された。
三角西港の開港が明治20年だから、天草周辺が海運の重要なルートとなった時期である。
複雑な内海を見守る灯台は奥ゆかしい姿で100年以上もここに立っている。
以前はここに戸馳島灯台事務所もあり、有人管理が行なわれていた。
灯台は全体を切り石積みで造られており、
方形の付属建物に抱かれるような形で円柱形の灯塔が立っている。
石材まで白く塗色されていて石質は不明だが、
天草は石材の宝庫であるだけに地元の石が使われたと思われる。
すべて石造の灯台は、窓跡には蛇腹も残り、
明治の意匠を感じることが出来る。
対岸の維和島との間の蔵々瀬戸は約350mしかなく、
暗礁を避ければ250mほどの狭い航路となる。
宇土半島の先端を縦断する航路には他に、
三角灯台 ( 明治23年 ) や寺島灯台 ( 明治31年 ) が、
天草南部には上的島灯台 ( 明治20年 ) や戸島灯台 ( 明治30年 ) が存在する。
戸馳島灯台へのアクセス
戸馳島灯台へは、JR熊本駅よりJR三角線波多浦駅(はたうら)より
国道266号線から戸馳大橋を渡り、戸馳島西岸の道路を南下し、
片島付近の海岸を蔵々瀬戸に沿って南に歩くと丘の上にある。
灯台の入り口には、小さな石碑があるのでそこから右側に約70mほど登ったところにある。