ままちゃんのアメリカ

結婚42年目のAZ生まれと東京生まれの空の巣夫婦の思い出/アメリカ事情と家族や社会について。

心のレッスン

2019-01-26 | アメリカ事情

8a.nu

 Trying Harder

 

 

 

スティーヴさんの話。

 

私の幼い10歳の娘、サラは足に筋肉がなくて生まれ、ずっと装具を着けている。 ある美しい春の日に彼女は学校から帰ってきて、「フィールドデー」(運動会のような催し)に出場したと言った。そこではたくさんの競技イベントが行われる。


彼女の足にあるサポート装具を考えて、ここで私はサラに対する励ましを考えなきゃと心を奮い立たせた。けれど何かを私が言う前に、サラは言った、「私、二つのレースに勝っちゃったの。」  信じられない! 「私には利点があったの。」 やっぱり。私は彼女が有利なスタートをさせてもらったか、水増し点数をもらったのでは、と思った。しかし私が何かを言う前に再び彼女は言った、「パパ、私は先に駆け出したんじゃないのよ...私の利点はね、他の人よりも一生懸命にやる、ということなの。」



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こぼれたミルク

2019-01-25 | アメリカ事情

istockphoto.com




この話は、非常に重要な医学的進歩をその研究・検証で遂げた、ある有名な研究科学者についてである。何故彼が平均的な人より、とても創造的であるのか、とある新聞記者によってインタビューされた。何が彼を他者から遠くかけ離れさせているのだろうか。


彼は、それに答え、自分の意見では、すべては、二歳の頃に起こった彼と母親の経験からであろうと言った。


ある日彼は冷蔵庫から牛乳瓶を取り出そうとして、滑りやすい瓶をうまく持てず、床に落とし、あっという間に床は牛乳の海のようになってしまった。


母親が台所にやってきた時、彼を叱ったり、お説教したり、お仕置きをする代わりに、こう言ったのだった。「ロバート、なんて素敵で大きな水たまりかしら! 滅多に巨大な牛乳の水たまりは見られないわ。まあ、被害はすでになされているわね。それを片付ける前に、あなた、ちょっとの間牛乳の海で遊びたい?」


実際、彼はそうした。数分後、彼の母親はこう言った。「ロバート、このように混乱したときはいつでも、結局それをすべて片付けて元通りにしなきゃいけない必要があるのよ。それで、あなたはどのようにそれをしたい? スポンジ?タオル?あるいはモップを使う?どれがいい?」彼はスポンジを選び、それから母親と一緒にこぼれた牛乳を片付けた。


彼の母親はそれから言った、「二つの小さな手で大きな牛乳瓶をうまく運ぶ実験の一つは、失敗しちゃったわよね。裏庭に行って、瓶に水を入れて、それをどうやって落とさずに上手に運べるか、なにか良い方法を発見しましょうよ。」その小さな男の子は、もし両手で瓶の口近くあたりで瓶を持つならば、それを落とさずに運べる方法を学んだ。なんと素晴らしいレッスンだろうか。


この有名な科学者はその時点で間違いを犯すことを恐れる必要はないと知った、と述べた。 その代わりに、彼は間違いが、ただ何か新しいことを学ぶための機会であり、結局のところ、それは科学実験のすべてであるということを学んだ。 実験が「うまくいかない」場合でも、通常、そこから価値のあることを私たちは学べるのだ。


********


この話に似た英語の諺的な言い方がある。それは、 When life gives you lemons, make lemonadeということで、つまり人生がレモン〔レモンは欧米ではさわやかなイメージばかりではなく、苦境、欠陥、不快なこと、などの意味を持つ〕をあなたにくれる時、レモネードを作ることである、と言う意味である。発想の転換、逆境を踏み台にする、という肯定的な考え方を示している。私はこの言い方を好むが、子供たちの誰かが、へこんでいるな、という時、よく”When life gives you lemons, let's bake lemon bars!”と言い、実際にレモンバーLemon barsを作った。五人の子供を育てることは、しかし、私にとっては人生のレモンであったことはなく、いつだって本当に楽しいレモンバーであった。


注:Lemon barsとはサクサクとした生地の上にフレッシュなレモンを使い、レモンの風味と酸味を生かしたフィリングをのせた焼菓子。アメリカの世間一般では、チョコレート・ブラウニーと同じく好まれている。


 

bakerbynature.com

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扉のあちら側

2019-01-24 | アメリカ事情

 

Clipart Library

 

 

 

 

 

ある患者が診察室を出ようと支度している時、医師の方を向いて言った、「先生、私は死ぬのが怖いです。 あちら側(死後の世界)にがあるのか教えてください。」


非常に静かに医師は言った、「私は存知ません。」


「ご存知ないのですか? 先生は、クリスチャンでいらっしゃるのに、あちら側に何があるのかご存知ないのですか?」


医師はドアの取っ手を握っていた。 ドアの反対側では、くんくんと甘える声とひっかく音がした。 医師がドアを開くと、一匹の犬が盛んに尾を振り、喜び勇んで嬉し気に部屋に突入してきた。


医師は患者に目を向け、「私の犬にお気づきですか? この子は今まで一度もこの部屋に入ったことがありません。 ここに何があるのか知らず、ただ、あるじ(主)である私がここにいるということ以外何も知らなかったのですが、ドアが開いた途端、この子は恐れずに部屋に飛び込んできました。 私は死の向こう側に何があるのかほとんど知りませんが、私は一つのことを知っています。 私のマスター(主)がそこにいるということです。私は、それで十分なのです。」


作者不明

academictips.orgより。

 


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歯磨きを買うために

2019-01-23 | アメリカ事情

 burst.shopify.com

 

 

 

月曜日私は薬局で並んでいたのですが、脚の痛みを感じていました。 私は痛む箇所を撫で続け、その足に体重をかけまいとしていました。その列で私の後ろに立っていた女性が、私に大丈夫かどうか尋ねました。


数分話した後、彼女は私が数週間前に大手術を受けたので、すぐに病院に行き、医師に診てもらうことを提案しました。 私は彼女が真剣に言ったことを受け止め、救急室へ行きました。


足に5インチ以上の血栓があります。


この女性は、文字通り私の命を救ったのでした。


周囲の人々への思いやり、そして、何か具合が悪そうなことを目にして、それを口に出すことが、どなたかの人生の過程を変え、時には命を救うことがあるという生きた証拠が、まさに私です。

友人談



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 ご参考までに:

昨年九月オフィスで、アメリカン・レッドクロス(米国赤十字)によるCPRトレイニングを受けるように勧められた。CPRとは、Cardiopulmonary Resuscitation、心肺蘇生法(術)のことである。大勢の人々が連日やってくる私のオフィスのような所では、この知識とトレイニングは、これを必要とするどなたかの役に立つ。トレイニングは、コンピューターで受けられ、費用は確かUS$25である。大人用CPRと、新生児から大人までのコースがあり、私は、後者のCPRトレイニングを受けた。時間にして、8時間から10時間程度で訓練ができ、コンピューターだから、どれほどのことが学べるのか、最初は少々不安だったが、きちんとしたことは、かなりきちんと学べる。そしてこのコースを終わると、下の写真のような証書を発行してくれる。有効期間は二年で、再びコースを履修し、知識を新たにできる。米国では、www.redcross.orgで申し込める。日本では、http://www.jrc.or.jpで、様々な講習が催されている。

 

夫や息子達はボーイスカウトで、娘達はガールズキャンプでそれぞれCPRについて習ったので、心強く思っていたが、家族の誰もがこれを知っていたら、もっと便利であるかもしれない。

 


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おじいちゃんの食卓

2019-01-22 | アメリカ事情

 Getty Images | LPETTET

 

 

 

 

高齢でか弱い老人が息子、息子の妻、その4歳の孫と暮らすことになった。老人の手は震え、視力はぼやけ、その歩みは衰えを表していた。


家族は同じ食卓で一緒に食事をしていたが、高齢故に手が震え、視力もままならぬため、老人は食事をするのが、困難であった。グリーンピースは、スプーンから床にこぼれた。コップを持とうとすると、テーブルクロスにミルクをこぼした。息子と息子の妻は、この粗相に苛立つようになった。 「父のことは、何かしなければならないな。」と息子は言った。 「こぼれたミルクや音を立てて食べることや床にぼろぼろ落とす食べ物、そういうのには、もううんざりだ。」


そのため、夫婦は隅に小さなテーブルを置いた。家族の誰もが同じテーブルで食事を楽しんでいる間、老人は一人離れたテーブルで食べた。老人はすでに一皿か二皿を割ったので、彼の食べ物は木製のボウルで出された。家族が祖父の方をちらっと見たとき、彼がたったひとりで座り、時々目に涙をためているのが見て取れた。それでも、夫婦が彼にかけた唯一の言葉は、フォークを落としたり食べ物をこぼしたときの鋭い叱責だった。 彼らの4歳の子供はそれをすべて黙って見ていた。


ある晩夕食の前に、ちいさな息子が床の上の木くずで遊んでいるのに父親は気づいた。彼は優しく息子に尋ねた。「君は何を作っているの?」 「僕が大きくなったら、パパとママが使う木のボールを作っているんだよ。」 4歳の子供は微笑んで、その作業に戻った。


その言葉に両親は一撃を受けたかのように、無言になった。そして二人の頬を涙が伝わり始めた。何も会話を交わさずとも、二人はなにをしなければいけないか、わかっていた。その晩、男は、年老いた父親の手を握り、そっと彼を家族の食卓に連れていった。


老人に残された日々、彼はすべての食事を息子の家族と共に食した。そして、夫も妻も、老人がフォークを落としたり、牛乳をこぼしたり、テーブルクロスを汚したりしても、もう気にかけなかった。




ntd.tv


親を観察し、親のすることを真似することによって、子供たちは最も多くを学ぶものである。 人が愛と敬意をもって自身の両親を扱うならば、その人子供はおそらくその人のために同じことをするであろう。




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