山里に生きる道草日記

過密な「まち」から過疎の村に不時着し、そのまま住み込んでしまった、たそがれ武兵衛と好女・皇女!?和宮様とのあたふた日記

砲弾を持った狛犬発見!!!

2017-02-04 20:35:26 | 石仏・石造物
 ウォーキングの合間に神社(川崎市・大戸神社)によってみる。
 本殿の前に奉献された古そうな狛犬を観たら、なんと砲弾を持っているではないか。
 これは珍しい。
 国内に5頭しかないという噂があるほど、希少な存在らしい。
作品としても迫力のある彫の切れ味がいい狛犬となっている。

                                        
 一般的に、向かって右側は口を開けた「阿像」、左側は口を閉じた「吽像」と言われているが、ここでは大きな違いはないように見える。
 それ以上にこの狛犬は、明治40年10月に村の有志の兵士12名が奉献されたと裏に刻印されている。
 砲弾には、「日露戦捷記念」と彫られている。

      
 ポーツマス条約がその2年前に締結されているから、大国ロシアに戦勝(捷)した当時の息吹が伝わってくる。
 しかしその勝利は日中戦争や太平洋戦争への呼び水となった。
 その驕りは戦争加害者へと拡大してしまったが、その清算は戦後になってもいまだできていない。

                                           
 むしろ、戦争被害者と思わされている現状がある。
 しかもそれに拍車をかけたのは国家神道だった。
 その神社はいまだに戦争に加担したことへの反省が全くない。

                                
 むしろ日の丸や天皇の旗や激が、大きい神社ほど埋めつくされるほどだ。
 そこに違和感を感じないくらいの感性は、戦後教育の成果ともなっている。
 だから、中国や朝鮮やアジアから日本の歴史認識の欠如を指弾されているのだ。

 砲弾を持つ狛犬を見てどれだけの人がこうした想像力を働かすだろうか。
 珍しいというだけでとどまってはいられない。             
コメント
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