ふぶきの部屋

皇室問題を中心に、政治から宝塚まで。
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さよならアルマ 赤紙をもらった犬

2010-12-19 16:10:00 | ドラマ・ワイドショー

 さよならアルマ 

 

  獣医を目指す朝比奈太一はある日、川上健太からシェパード

  を預かる。

 時は昭和17年。食糧不足の為シェパードのアルマは

  軍用犬の試験に合格。

 アルマは優秀だったために5ヵ月後に満州に出征。

 太一はアルマの消息を求めて満州に渡り、軍用犬の

  訓練所に入る。

 ロシアが侵攻して、命からがら太一とアルマは引き上げ船の

  前に来るが、犬は乗せられないといわれ、太一は自分の代わり

  に犬を乗せてもらうことに。

   その時、アルマはわざと暴れて太一の手に噛み付き、

  結局船には太一が乗る。

 

 NHKスペシャルの僅か2時間程度でやるには短すぎる感じで、登場人物が

  豪華なわりには生かしきれていないような気がしました。

  昭和17年といえば、まだ日本は戦勝気分を味わっている所で、田舎の方では

  わりと暢気だったのかなという気もするんですが、それにしても太一君は22歳。

  普通なら徴兵されている年齢ではありませんか

  大学生は兵役免除になっていたような気がするんですが、22歳だしなあ・・・・

  学生服着て町を歩くだけでもちょっと恥かしいような気がするんですけど。

 

 太一が恋心を抱く先生は実は有川大尉の婚約者だった・・・・

  でも太一はそれを知らず、先生のほうも有川さんの事よりも太一にばかり惹かれて

  いるように見えて。じゃあ、何で先生と有川さんが婚約者であった必要性が

  あるのかーー 有川さんがアルマに写真を見せて「一度会っただけなんだ

  と告白しますが・・余計なシーンだったんじゃないかな。

 

 戦闘シーンは迫力を出そうとして、スローモーションやらピンスポットやらを

  多用していましたけど、見ているほうからするとお間抜けに見えます

  攻撃されているのにぼやっと立っていたり、アルマを救う為に兵士が次々と

  危ない場所に行く・・っていうのは、素敵な話だけど実際にはありえないっていうか

  戦場の理想にしか過ぎないと思います

  満州の寒さの演出も息が白くなかったりして、ちょっと手抜き

  有川さんが中国服を着ているのは、ある種スパイ活動をしているんだろうなと

  思いましたが、それも若い人が見て理解できるようなものではなかったし

 

 万田さんが演じていた料亭の女将、そこに集まる軍人さん達も、何だか勿体無い

   使われ方してるなーーという印象。どうしても獅堂君達を使わなくちゃいけなかった

   のかなあ。小栗旬を出す理由もさっぱりわかりませんでしたし

   何とはなしに人材の無駄遣いでした。

 

 太一が、初めてアルマが兵士を救いに行ったシーンで、犬を褒める事なく

  ただひたすら子供達と仲良しだった頃を忘れるなと思うシーンは、これまた

  「甘い」の一言で 個人的にどう思おうとその時にはアルマを褒めるべきでは

  なかったかと 戦場にいて戦争を否定し続けたり、敵を殺す事を躊躇したり

  する事はそのまま命取りになり、部隊が壊れてしまうことになるわけですから。

 

 それでも見続けたのはやっぱり玉山鉄二が出ていたからっ

  有川大尉なんて、どう演じていいのか苦労する役を本当にかっこよく演じて

  くれました。

  さすが日本一・軍服が似合う男 です

  中国服だった時も軍服のときも、颯爽と馬にまたがる所も、何もかも素敵

  玉山君は本当は顔立ちをはっきり見せ、きちんとした服装をしているのが

  最も似合う人で・・・ヒゲづらはあまり・・・でも、今回はほんと、かっこよかったです。

 

 現代で戦争を描くのは大変です。時代考証もあるし、緊迫感をどう出すかとか。

  犬をテーマにした事は評価しますが、実際の「戦争」の前にはヒューマニズムが

  「甘さ」に繋がる事もわかって欲しいです。

コメント
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