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米英とは違った日本の植民地統治

2022年01月26日 | 日本
この章は、「歴史が証明する日本の力」について、お伝えします。
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世界がなぜ今、日本の出動に大きな期待を寄せているのか。それは日本が道徳のある国だからです。日本ぐらい悪いことをしていない国はありません。それは歴史的に見ても明らかです。

過去、世界で列強と呼ばれた国々は、ことごとく圧倒的な力によって植民地を支配してきました。たとえば、コロンブスをアメリカに送り出したスペインは、16世紀になって絶頂期を迎えます。中南米のアステカ帝国やインカ帝国を征服して黄金を奪い、現地での労働力が不足するとアフリカの黒人を奴隷として拉致して働かせ、その成果物を世界に輸出して財を積んでいきました。

それを真似たのがイギリスです。イギリスはインドに進出して植民地化します。また産業革命を成功させた後、中国とのアヘン貿易で巨万の富を得て、19世紀半ばには最盛期を迎えました。

さらに、それと同様なことをやろうと出てきたのがヒトラーのナチスドイツ、スターリンのソビエト連邦、そして、アメリカです。

アメリカは、ハワイ、アラスカ、フィリピンに進出すると、やがて中国に目をつけました。他の地域はすでにヨーロッパの国々に取られていてつけ入るスキがなかったからですが、その中国にはすでに進出を始めていた日本がいました。

そこでアメリカは日本を叩き潰せば中国は全部自分のものになるとばかりに、日本に対する経済封鎖を行い、日本を兵糧攻めにしました。

日本はその苦境を打ち破るためかどうかはわかりませんが、ともかく真珠湾攻撃に踏み切ります。
もうちょっと待てば、ドイツの敗北が見えるようになっていたのに、とは後知恵ですが・・・・・。

一方、アメリカは日本の真珠湾攻撃を事前に知っていましたが、戦争に消極的だった国民世論をひっくり返すために、「日本は宣戦布告もせず、卑怯な先制攻撃をした」とプロパガンダに利用し、圧倒的な物量にものを言わせて太平洋戦争に勝利しました。

それでアメリカは中国の利権を手に入れるはずでした。しかし、思惑どおりにはいきません。第二次大戦が終結すると米ソ対立が激化、そのうち中国は共産主義国となってしまいました。

余談ですが、その中国は経済面では共産主義をやめて、逆になりふり構わず、富を掠(かす)め取り、急速に経済発展して、今ではアメリカと覇権を争おうという野望を露(あら)わにして軍事力を増強、アメリカはそれに手を焼いているのですから皮肉なものです。

それはさておき、日本も軍事力で世界進出を図ろうとして失敗しましたが、日本が進めようとした統治政策は、欧米列強とは明らかに異なるものでした。

欧米列強の植民地政策はあくまでも徹底した搾取(さくしゅ)のための支配だったのに対し、日本の統治政策は現地を日本と同じレベルにするためのものだったからです。だから日本は、統治を任されると現地の人々のための学校づくり、水道や電気のインフラも整備していきました。

当時の言葉に「大東亜共栄圏」という言葉があります。欧米諸国、特にイギリスとアメリカの植民地支配から東アジア・東南アジアを開放して、東アジア・東南アジアに日本を盟主とする共存共栄の新たな国際秩序を建設しようというものでした。

まあ、日本が盟主となってという部分に思い上りがあったと言われれば、そのとおりかもしれませんが、盟主になるとは投資を先行するということですから、そううまくいくかどうかの見極めが大事でした。先方にも都合がありますから、現場調査の先行が必要だったのです。今でも日本の先行投資には善意が先立っての失敗がたくさんあります。

しかし、少なくともアジアを欧米の植民地支配から解放して、教育を充実させ、産業を興して人々の生活を豊かにしていくのだという高い目標を掲げていたことは間違いなかったのです。

ともあれ、大局的長期的に見れば、日本が行った大東亜戦争がなかったら、現在のようにアジア諸国が独立できていたかどうかは疑問ですし、これほどアジアが経済発展できていたかも大いに疑問です。

それを日本から言われたくないので、近辺の国が日本を悪く言っています。

(日下公人著書「『日本大出動』トランプなんか怖くない(2016年6月発刊)」から転載)

---owari---
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