今日も国際関係アナリスト・北野幸伯さんのメルマガからお伝えします。
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全世界のRPE読者の皆さま、こんにちは! 北野です。
最近、日本人、特に世界を動かすスーパーエリートRPE読者の皆さん必読の書が出版されました。
世界最強の戦略家ルトワックさんの●日本4.0 エドワード・ルトワック
(詳細は→ https://amzn.to/2NZMjTr )です。
翻訳は、日本一の地政学者・戦略家、神が日本につかわした再臨の諸葛孔明、奧山真司先生。
さて、この本、とても興味深い話からはじまります。
ルトワックさんは、しばしば、
「日本人は戦略下手だが、どうやったら戦略を効率よく学ぶことができるか?」
と質問されるのだそうです。
「日本人は、戦略下手????」
そうでしょう。
でなければ、アメリカ、イギリス、ソ連、中国を同時に敵にまわし、勝てない無謀な戦争はしなかったでしょう(1937年に日中戦争がはじまった時、中国は米英ソから支援を受けていた)。
ところが、ルトワックさんは、意外な答えをします。
▼日本の高度な戦略文化
<私はそうした質問に適切な答えを持ち合わせていない。
なぜなら、私は、日本人が戦略下手どころか、極めて高度な戦略文化を持っていると考えているからだ。>
ええ~~、そもそも日本に「戦略文化」なんてあるのでしょうか??????????????
ルトワックさんはいいます。
<これは、この国の四百年の歴史を眺めてみればわかる。日本人は、つねにひとつの完全な戦略システムを作りあげてきた。
しかも、そのシステムが危機に直面するたびに、新たな包括的なシステムに更新してきたのである。>
(同上)
わけがわかりません。
ルトワックさんは、例をあげながら解説します。
▼日本1.0
<まず十七世紀のはじめ、徳川家康という最高レベルの戦略家があらわれ、江戸幕府という完全なシステムを構築した。
このシステムの凄いところは、内戦というものを完璧に封じこめたことだ。>
(同上)
いわれてみれば・・・・。
それまで日本は、100年以上つづく戦国時代だった。
徳川家康のおかげで、その後260年つづく平和な時代が到来した。
ちなみにルトワックさんは、家康をとても高く評価しています。
<もともと家康は「同盟」の論理を知り尽くした天才的な戦略家だった。
その対極にあるのは武田信玄である。
彼は完璧な戦術家であり、彼の軍団は戦国最強と謳われたが、天下を治めることはできなかった。
戦略は戦術に勝るのである。>
う~む。
私たちも、意識しないと「戦略観」を忘れ「戦術」に偏ってしまうので、要注意ですね。
いくら戦術が立派でも、戦略で負けるとどうしようもありません。
ルトワックさんは、家康が作った体制を「江戸システム」
「日本1.0」と呼びます。
さすが、世界最高の戦略家は、ネーミングもかっこいいですね!
▼日本2.0ルトワックさんは、倒幕後のシステムを
「明治システム」「日本2.0」と呼びます。
<黒船=西洋近代化という強大な勢力の挑戦を受け、日本人は「江戸システム」を捨て、
まったく新しいシステムを選択した。>
そして、今回も日本は、とてもうまくやったのです。
<もちろん近代化という問題に直面したのは日本だけではない。
しかし非ヨーロッパの国で、包括的な近代化を達成したのはやはり日本だけだったのだ。>
まさに!
賢いご先祖さまたちのおかげで、日本は近代化を成し遂げ、植民地にならずにすんだ。
ありがたいことです。
▼日本3.0
では、戦後の日本にも戦略はあったのでしょうか?
ルトワックさんは、いいます。
<1945年、日本はまた新しいシステムを発明した。この「戦後システム」の特徴は、
弱点を全て強みに変えた点にある。
たとえばアメリカは日本政府に帝国陸海軍の再建を禁じた。
これは近代国家としての存続を大いに危うくするものだったが、日本政府は
「では、これからは軍にカネをかけるのではなく、経済にカネを回そう」
と、経済を軸とするくにづくりに転進した。>
「アメリカが軍をもつことを禁止したから、仕方なくそうした」感じもしますが。
ルトワックさんは、「賢い日本人がそうした」と受け取っているのですね。
この「戦後システム= 日本3.0」の結果は、どうだったのでしょうか?
<この新システムによって、日本人は貧困の川を渡り、その対岸に位置する
「なんとか生活できる状態」をも越えて、世界でも有数の豊かさに至ったのである。>(同上)
この次、ルトワックさん、非常に重要なことをさりげなくいっています。
<この転換で重要なのは、日本が敗北を認めたことだった。>(同上)
これって、そんなに重要なのでしょうか?
ルトワックさんは、例をあげます。
<現代においても、敗北を認められない国々は少なくない。
たとえばパレスチナやアラブ諸国は、まだ1967年の第三次中東戦争で失ったヨルダン川西岸
を返してくれと要求している。
彼らが行き詰っているのは、実は過去の敗北に囚われ続けているからなのだ。>
(同上)
この部分、とても重要ですね。日本にも、いまだにいます。
「戦前はよかった。戦前に戻そう!」
という人たちが。
私も、戦前が全部悪かったとはいいません。
私の父もいいます。
「俺たちの子供だったころは、『修身』という授業があって,『何が善で何が悪なのか』徹底的に教え込まれた。
今の子供達は、教えられないから、何が善で、何が悪なのかわからないだろう」と。
しかし、全般的に見ると、私は「戦前回帰」に反対です。
それは、「善悪」の話ではなく、「戦前の体制で負けたから」です。
「負けた体制」に戻したら、今度は勝てるようになりますか?
そんな話は聞いたことがありません。
負けたら、負けた理由を分析し、勝てる体制に変えていくべきでしょう?
これは、「自虐史観」とは、全然関係のない話です。
私は、「日本が悪い国だから負けた」とは思いません。
ただ戦前の指導者、特に日ロ戦争後の指導者たちが
「負ける選択を繰り返してきた」から負けたのです。
このことは認め、今度は「勝てる選択」をしていかなければなりません。
▼日本4.0
このように、ルトワックさんの意見では、日本は、過去400年間、非常にうまく、戦略的に進んできた。
しかし、皆さんもご存知のように、
「戦後システム= 日本3.0」はいきづまっています。
では、どうすればいいのでしょうか?
「日本4.0」は、どうやってつくればいいのでしょうか?
それは、長くなりますので、こちらをご一読ください。
●日本4.0 エドワード・ルトワック
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全部わかります。
繰り返しますが、世界一の戦略家の教えを「800円+税」で学べるなど、ありえません。
迷うことなくゲットしてください。
●PS1
こちらの本には、「アメリカ没落後の戦略」も書かれています。
是非ご一読ください。
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---owari---
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