以前、本で読んだお話です。
江戸時代、南禅寺前のおばあさんには、二人の息子がいました。一人は下駄屋で、もう一人は傘屋でした。
このおばあさんは、雨の日は、下駄屋の下駄が売れないと嘆き、晴れの日は、傘屋の傘が売れないと泣き悲しんでいました。そうしたところ、ある日、南禅寺のお坊さんが、おばあさんに次のように諭しました。
「雨の日は、傘屋の傘が売れて楽しく、晴れの日は、下駄屋の下駄が売れてうれしいと、思いなさい」と言われました。
それから、このおばあさんは毎日を喜んで過ごすことができたのでした。
この話を、若い心臓リハビリ理学療法士にしたところ、大変参考になりました、これから前向きに生きていきますと、喜んでくれたのでした。
この話は、私が入院していた病院で心臓リハビリ中に、その若い療法士から何か良い話を聞かせて欲しいと、人生経験の多いあなたから聞かせて欲しいと要望があり、お話したものです。
当然なことですが、若い人でも、一生懸命、人生について悩み、成長したいと願っている人はいるのだと感じました。若い人に生きる叡智を教えるのは、私たち大人の仕事でもあると思ったのでした。
人生の生き方を学ぶ学校や、心を磨く塾の開設が本当は必要ではないのかと考える今日この頃です。
---owari---
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