昨夜、フジテレビのMr.サンデーで放送された内容です。
JR西日本の阪和線は日根野駅(泉佐野市)で和歌山行きと関空行に分かれる。
8両編成の前4両が関空行で、後ろ4両が和歌山行となる。
外国人観光客はそのことがわからないために、関空に行くつもりが、分岐駅で切り離されて、和歌山方面に行ってしまうのだ。
きっかけは今年3月、JR阪和線天王寺駅から帰宅の途についたときのこと。
80歳になる追田さんは分岐点となる日根野駅から3つ目の和泉砂川駅で降りる。
追田さんは和歌山行きの8両目に乗っていたが、海外旅行から帰途につく外国人も同じ車両に乗っていた。
外国人が分岐駅近くになっても、乗り換える準備もしていなくて座っているので、おかしいと感じた。
それで、あわててそのことを伝えようとしたが、英語が話せない追田さんは、「ワカヤマ?、エアーポート?」と片言で話しかけた。
観光客が「エアーポート」と答えるとあわてて、空港へ行く車両に乗り換えるように、身をもって示し誘導したのです。
そのときに、「カムカム」と言って誘導したので、のちに「カムカムじいさん」と呼ばれることになりました。
当時、乗換案内板は日本語と英語のみの表記でした。
最近は中国や東南アジアからの観光客が増え、案内板や車内アナウンスが理解できず、1ヶ月で2,000人以上の観光客が間違えて和歌山行きとなっていたのでした。
その後、追田さんはボランティアで乗り換え案内してきたのです。
追田さんは手作りで案内図を作成し、車内で配布したり、説明したりして、自腹でJRに乗り込み、観光客を案内したのでした。
追田さんは今年6月から日根野駅で案内する一方、乗り間違えた外国人の人数を表にまとめ、3度に渡ってJR西日本本社に持参し、改善を訴えてきたのでした。
JR西日本は今月7日にボランティアで乗り換え案内をしてきた泉南市の追田さんに感謝状を届けた。
追田さんの指摘を受けてJRが11月から対策を行った結果、間違う外国人は激減して、今月に入ってからゼロとなったそうです。
追田さんは「何より日本に旅行に来られた方が喜んでいると思います」と話していました。
そして、「私はこの活動を時給1,000円でやって欲しいといわれれば、やっていなかったと思う。無償だからやったのです。その方が気持ちがいいのです。皆さんに喜ばれることがうれしいのです。日本に来て頂いた観光客が最後になって嫌な思いをするようなことは避けねばなりません。本国に帰った観光客が、日本には『カムカムじいさん』がいて助かったなと話していると思う。それがうれしいのです」と言われたのでした。
今朝、近くの地下鉄の駅前で、せっせとごみ拾いをしていた「お掃除じいさん」を見ました。
何歳になられてもその志があれば、日本は美しい国になると思います。
---owari---
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