(山より大きいイノシシは出ない)
若い人に、「成功への道」として、もう一つだけ述べておきたいと思うことがあります。
若い人には、問題が大きく見えすぎる傾向(けいこう)があります。若い人の場合、困難や問題が、ものすごく大きな山のように見え、解決できないように思えて、退転(たいてん)してしまうことが多いのです。
しかし、「山より大きいイノシシは出ない」ということわざがあります。
実際に、イノシシがいくら大きくても、山より大きいことはありません。猟師(りょうし)が、「イノシシは大きくて怖(こわ)い」と思い、逃(に)げて帰ったとしても、山より大きいイノシシは出ないのです。このことわざは、勝手に怖がり、恐怖心(きょうふしん)のせいで失敗している人への戒(いまし)めです。
これを別な言葉で言えば、「困難な問題は、細分化して対処すれば解決できる。小さくしていけば乗り越えられる」ということです。
違うたとえで説明してみましょう。
「五トン以上の車両は通過できません」と標示してある橋があるとします。つまり、「五トン以上の重みには耐(た)えられないので、それ以上の重量のトラックなどは通過しないでください」というわけです。その橋にとって、支えることができ、安全性を維持(いじ)できる重量は五トンが限度なのでしょう。
しかし、丸一日で考えてみたら、その橋の上を行き来しているトラックや乗用車などの総重量は、何百トン、何千トン、何万トンあるか分かりません。その橋は一度に五トンまでしか支えられないのですが、一日全体では、実は、何百トン、何千トン、何万トンもの重みに耐えているのです。
人生も、まったく同じです。一回に、何百トン、何千トン、何万トンもの重荷を背負おうとしても、できません。重すぎて潰(つぶ)れてしまいます。一度には五トンまでしか載(の)せられないのですが、一日中、いろいろなものを載せ続けることができるのであれば、実は、何百トンでも何千トンでも何万トンでも通過させることができるのです。
(あきらめなかった者が最後に勝つ)
人生の諸問題を、全部、一気に片付けようと思うから、悩(なや)み、挫折(ざせつ)し、あげくの果てに、自殺したくなったりするのです。
そのように考えるのではなく、「毎日毎日の枠(わく)を使い、一日一日に細分化して、問題を解決していく」という方法を採(と)れば、潰れることなく着実に前進することができるのです。
頭のよし悪(あ)しの話に戻(もど)れば、勉強するにしても、「ここまで到達(とうたつ)するには、これだけの勉強量が要(い)る」と言われ、「とてもではないけれども、私にはできません」という言い方をすることがよくあります。
しかし、それは、「細分化の原理」を使い、毎日、少しずつ勉強していけば、いつかは届く範囲(はんい)なのです。他の人たちが一年でやることに関して、三年かかるか、五年かかるか、それは分かりませんが、いつかは必ず到達できるのです。
要するに、「あきらめなかった者が最後には勝つ」ということです。
物事を、簡単にあきらめる方向で見切るタイプの人であれば、頭がよくても、成功者にはなれません。
一方、少々、頭が悪くても、「粘(ねば)り強く、忍耐(にんたい)強く頑張(がんば)り、細分化の原理を使って、毎日毎日、問題などを消し込んで、戦っていく」ということを実践(じっせん)した人は、成功への道に必ず入ることができます。これは約束できることだと私は思います。
この章では、主に若い人に向けて、比較(ひかく)的簡単なたとえ話を使いながら、「成功への道」について述べました。何らかの参考になれば幸いです。
---owari---
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