どんな家庭教育をすればいいのかわからないという親がいますが、家庭教育は、それぞれの家庭でそれぞれにやればいいんです。
その前提が偏差値を基準にしないということです。
とにかく今の親は偏差値を気にしすぎです。それを優先するから、家庭教育の時間がなくなるわけでしょう。
だから「偏差値なんか並でいいんだ。学校のテストは七十点以上取るな」と言えばいいんですよ。
だいたい、学校の勉強なんて普通に授業を聞いていれば誰だって七十点ぐらいは取れるようになっています。それ以上取ろうと思うと、時間ばかりかかってなかなか点数は上がらない。だから、「七十点取ったら、もう勉強はやめて、たくさん遊べ」と言えばいいんです。
ある人が自分の子どもにそう言ったら、「七十点くらいじゃ受かる大学はないよ」と言われたそうですが、まあ、あまり「勉強、勉強」と言うもんじゃありません。
点数のことばかり言う親なんて、子どもの教育に手を抜いているだけです。それでは学校の階段を一生懸命よじ登らせているだけで、まったく意味がない。子どもが勉強をイヤになるばかりです。
「七十点取ったら勉強はいいから遊びなさい」と親が言っていれば、勉強が好きな子は自発的にやりだします。それがほんとうの勉強になるんです。
(日下公人著書「『日本大出動』トランプなんか怖くない(2016年6月発刊)」から転載)
---owari---
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