(「誰を師とし、誰を友とするか」は人生に決定的な影響を与える)
学生時代や青年期において大事なのは、「誰を先生とするか」「誰を友とするか」ということであり、この「師友関係」が非常に大きな影響をもたらします。みなさんの人生観や将来の決定的な影響を与える人として出てくるのが師と友なのです。
この師と友の選び方には、とても難しいものがあります。
師というのは、数十年間にわたって自分の進むべき道を指し示してくれる、北極星のような存在であるため、師の選び方は難しいのです。
友の選び方もそうです。友の選び方を間違えると道が曲がっていくので、「誰を友とするか」ということは、とても大事な考え方です。
二千六百年前に釈迦は、「愚かな人を友とするな」「悪い友と交わってはならない」ということを繰り返し説いています。そして、「愚かな人、悪い友と一緒にいるぐらいなら、犀(さい)の角(つの)の如く、ただ独り歩め」「自分より優れた人を友とせよ。真理の道を歩む者を友とせよ。そのような友を得ることができなければ、犀の角の如く、ただ独り歩め」ということを、よく語っています。
そのように、釈迦の説法には、「犀の角」のたとえがよく出てきます。犀が一本の角を立てて歩いている姿を見ると、確かに「孤高の人」という雰囲気があるかもしれません。
これは、「真理を求めて修行をしている人、優れたところのある人と交わっていきなさい。悪い人と交わるぐらいなら、むしろ人と交わらないほうがよい」という教えです。
確かに、「朱に交われば赤くなる」という言葉もあるように、悪い友達と付き合っていると、自分もだんだん悪くなっていきます。悪い友達との付き合いから逃れられず、その仲間意識のために悪事に加担してしまうこともあります。
---owari---
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