人の素質を見極めるのは、とても難しい仕事だ。
一生かかっても、黒帯を手にすることは稀(まれ)だ。
ある種の昆虫や魚が周りの環境に合わせて、
色彩や姿かたちを変えるように、
人間も上司や同僚、部下に対しては、姿を変える。
異性に対しては化(ば)けても見せる。
夫婦、親子でさえ、真実の姿を見抜くのは、難しい。
しかし、それでも、人材の適否(てきひ)は見極めていかねばならない。
出発点には大差はなくとも、
人間、数年数十年のうちには、横綱と幕下以上の差がついてくるものだ。
それを認めない人は正直であるとは言えまい。
まず、才能、努力、性格をじっくりと見よ、
次に一生を貫(つらぬ)く熱意があるかを見よ。
さらには、天がその人に味方するかどうか、考えよ。
人の運命も、自分の運命も、やがて、くっきりと浮かび上がってくるであろう。
---owari---
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます