壮年期、
晩年期になると、
髪を梳(くしけず)るように、
親しかった人が身の回りから、
一人、二人、三人と消えていく。
いつかしら、
彼らが思い出の中にしか、
生きていないことに気づく。
かといえば、
いくつになっても、
新しい人との出会いはある。
かつての友人や、
かつての協力者はもういないが、
新しい友人や、
知人、
親しい人ができ、
あるいは、
若い人たちの成長ぶりに、
驚かされることもある。
私の親兄弟にも、
帰天して、
久しい人もいる。
でも時々、
あの時、ああしてくれたな、
こう言ってくれたな、
と思い出しては涙ぐむこともある。
いつかは人は思い出の中だけに生きることになる。
ささやかな新しい思い出を今日も作ろう。
それが生きているということの証(あかし)だから。
---owari---
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