若い頃には、
人の才能は生まれつきのものかと思っていた。
運命論も、何となく信じていた。
長所も短所も、
そう簡単には変えられないとも感じていた。
しかし、
DNAがすべてを決定するとか、
人工知能(AI)を神の如く崇拝する、
という考えには、違和感を禁じえなかった。
私は、自分を変えていける力を信じた。
努力の大切さを学んだ。
過去世のカルマがあるとしても、
それを乗り越えていける力も、
人間には備わっているものと信じることができた。
人間には、
やはり成長力があるのだ。
万里の長城でも、
石を一個一個積み上げる、
人間の努力があって、
二千年後には、
宇宙空間からも見分けられる、
大建造物となったのだろう。
知識は、何歳からでも身につけられる。
身体は、何歳からでも鍛(きた)えられる。
徳は、経験と年数を経て磨き上げられる。
だから、この世に生まれて、
生きているということには意味がある。
「人間の成長力」を信じよう。
---owari---
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