オリンピック開催中に話題となったエピソード(3題)をお伝えします。
1.米体操界の女王を救った順天堂大学の対応
米体操女子の代表、シモーネ・バイルズ選手は、7月27日に行われた女子団体決勝に参加しましたが、1種目目の跳馬でミスをして、自身の精神状態の不安と負傷するリスクを理由に、その後の演技を取りやめ棄権を発表しました。
しかし、1週間後の8月2日に体操女子種目別平均台の決勝にて復活を発表、その結果、見事銅メダル獲得したのです。女子体操のエースである彼女にとって多くのメダル取得が期待されていましたが、この銅メダルはより大きな意味をもつものとなりました。
バイルズ選手のこの復活劇の裏に、日本の順天堂大学のサポートがあったと自身のSNSにて語っていたのです。
棄権の発表から12時間後に米体操チームは順天堂大学に連絡を取り、それを受けた大学側はすぐにバイルズ選手のために練習環境を整えたのです。この協力によりバイルズ選手はメディアにさらされることなく落ち着いた環境で練習が行われたのでした。
感謝を伝えるバイルズ選手のSNSには、順天堂大学の対応に感謝の声が殺到していました。
さっそくSNSのコメントをご紹介します。
「安心して練習できる場所ができてよかった。彼女がメディアを気にせず、トレーニングできるように動いてくれた日本の大学に感謝します。他国のアスリートを助ける、これはオリンピックの意義を示しているね」
バイルズ選手は順天堂大学に対し、このように感謝を伝えていました。
「本来の技術を取り戻すため隔離された場所を用意し、練習の機会を与えてくれた順天堂大学に永遠に感謝します。日本の人々は私がこれまで出会ったなかでトップクラスに親切な人たちでした」
アメリカから感謝の声
「ありがとうジュンテンドー。シンプルな優しさだけど、とても力強い行動だ!ツィートを読んでいて涙が出てきたよ。きっと間違いなく私は日本へ行くよ。こんな素晴らしい国を体験できる日が来ることを、今から待ちきれません」
「真の友情、これこそがオリンピック。この時代にこんな話が聞けるなんて爽快な気分だよ。彼らのおもてなしと、真のオリンピック精神に賞賛を送ります」
バイルズ選手のツィートに、順天堂大学は「銅メダルを獲得されたことを心から嬉しく思います。本当におめでとうございます。いつもあなたと一緒に過ごした時間を思い出しています。幸せでいっぱいになりますように」とコメントをしていました。
2.ジャマイカの金メダリストを助けた日本人女性ボランティアが取った行動とは!?
皆さん、ご存じの通り、一生懸命に汗を流し、そして、疲れているにもかかわらず、選手や報道や関係者をさわやかな笑顔で支えた5万1672人のボランティアの方々がいらっしゃいます。
ボランティアの方々の支援活動は日本及び海外を問わず、多くの賞賛の声が上がっています。
そのなかで、男子110mハードルで金メダルを見事に獲得したジャマイカのハンズル・パーチメント選手は、直接的にボランティアに助けられた一人なのです。
以下のエピソードを自身のSNSで紹介されています。
ハンズル・パーチメント選手は準決勝に出場するためにバス移動をする際、スマホで音楽をヘッドホンで聴いていたために案内を正確に聞き取れずに、間違ったバスに乗ってしまいました。
バスのなかでミスに気づいたものの、もちろん到着したのは別会場でした。現地では、「選手村に戻って別のバスで競技場に行ってください」と規則に則った案内が行われましたのですが、それではアスリートにとって本番までに行う大切なウォーミングアップに間に合わないことは明らかでした。
他の方法を探すべく、日本人女性のボランティアの方に声をかけたところ、大会関係者用のタクシーに乗れば間に合うのではないだろうかという話になりまして、ボランティアの日本人女性は1万円を躊躇(ちゅうちょ)なく、ハンズル・パーチメント選手に渡してくれたそうです。
そのおかげでハンズル・パーチメント選手は十分な準備ができまして、決勝に進むことが出来たとその心中の思いを述べています。その後、ハンズル・パーチメント選手は、お礼をするためにボランティアの日本人女性を探しました。会場で女性を見つけると、金メダルの獲得を報告しました。
ボランティアの日本人女性は満面の笑みで、その栄冠を称えました。そして、ハンズル・パーチメント選手はお金を返しまして、ジャマイカチームのシャツをプレゼントし、お礼の言葉を伝えました。
その一件を伝えるインスタグラムの投稿でハンズル・パーチメント選手は、「日本人は世界で最も素敵な人々です」とコメントしています。このエピソードに菅首相も言及し、賞賛しています。
ハンズル・パーチメント選手の母国ジャマイカの大手メディアもこぞって報道しています。ジャマイカのホルネス首相も、SNSで特別に言及しています。また現地紙によると観光大臣もこの件に触れておりまして、コロナ後ということになるかと思いますが、ボランティアの日本人女性をジャマイカへ招待する話も出ているようで、現在ジャマイカで非常に大きな反響を呼んでいます。
日本人女性の見返りを求めない親切に、海外、特に現地ジャマイカからは感動と称賛の声が殺到しています、
その反応です。
「東京オリンピックのなかで最高の瞬間だと思うよ。まさに人としての規範だ。ボランティアさんのことを探し出したあなたも立派だ。そしてジャマイカ人は、彼女のことを絶対に忘れない。ただ、人に親切にする。その素晴らしい例だね。たとえ見返りがなくても、常に人に手を差し伸べる。すべての人が目指すべき姿勢だと思う。世界中の人々がこのような振る舞いなら平和な世の中になる。素晴らしい話をシェアしてくれてありがとう」
「今回のオリンピック関連でいちばん素敵な物語ではないだろうか。ボランティアさんとハンズルに敬意を。これこそ日本人!っていうアクションだね。あの国民は、義務を超えて人を助けるんだ。日本でもこの話が広まってほしい。私も日本人の同僚や友達にシェアします。これはすべてのジャマイカ人が身につけるべき振る舞いです。ハンズルは完璧な模範を示してくれました」
3.東京オリンピック代表選手への日本人オリンピックファンが取った粋な行動とは!?
一人の日本人男性が、東京オリンピック代表選手に向けて掲げたメッセージが、海外のネットユーザーを中心に大きな注目を集めたことについて、お伝えします。
海外のネット上では、とある1枚の写真がホスト国としての日本を象徴しているとして大反響を呼びました。話題になったのは、ある海外のツイッターユーザーが2021年7月26日に紹介した1枚の写真です。投稿された写真には、日本人の初老の男性が、路上で手作りのメッセージボードを頭上に掲げる様子が写っています。
オリンピック出場選手に向けたメッセージです。男性の掲げるボードには、
「おはようございます。アスリートの皆さん!! 例え、メダルが取れなくても、あなたは最高です!!だから、自分を信じてください」と英語のメッセージがプリントされていました。
7月29日夕方現在で6万3千件のリツーイト、27万件を超える「いいね」が寄せられるなど、大きな反響を呼びました。この投稿された写真は、バスで移動中の海外選手が撮影したものと思われるのですが、一人の日本人男性が沿道に立ち、英語で書かれたメッセージボードを掲げて、アスリートたちを鼓舞・激励していたのです。
この写真は、SNSを中心に情報発信する海外メディア「Jackfroot」も、15万超のフォロアーを抱えるインスタグラムで、「自分を信じて!この男性の応援が大好き」と紹介しています。
自国の選手だけでなく、すべての選手に向けた温かいエールに、様々な国から称賛の声が相次いでいました。
海外からのメッセージです。
「今まで目にした写真のなかで最高の1枚だよ。これは何もオリンピックだけじゃなく、すべてのスポーツファンが模範とするべき姿勢だ。あの男性の言うとおりだよね。オリンピックに選手として参加するだけで、その国でベストのアスリートということだから。選手の皆さん、頑張ってください。メディアのコメンテーターに求められるアプローチだと思う。こういうメッセージをもっと発信するべきだよ。なんか、また日本に帰りたくなったよ。日本人は日常生活でもスポーツでも本当に礼儀正しいね」
「ラクビ―W杯のときの日本人の振る舞いを覚えているよ。観客が外国の国歌を歌っているのが印象的だった。私が日本を愛する理由がここにある。すごく礼儀正しいし、どこに行ってもきっちりしているし、何より、外国人に対して差別的ではない。日本人は本当に敬意を重んじるよね」
「日本人はファンとして、選手のことを考えて、ひたむきに応援することにかけて、間違いなく世界トップクラスだと思います。素晴らしいメッセージに心を鷲づかみにされてしまいました。あのメッセージは忘れられない」
以上です。
---owari---
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます