日本の文化はさらに先に行っている。ついに言語を超越し始めた? ピカチュウは「ピカチュウ」という一言しか言わない。言葉の面では、そのイントネーションだけが表現手段で、ロジックもなければ述語も何もない。それでも、怒っているとか嘆いているとか、ちゃんとわかる。日本のみならずアメリカの子供でもわかって喜んでいる。
大人の目から見れば知的には劣化した、子供の教育上悪いアニメ。しかし素直な目で見る子供 . . . 本文を読む
日本語の力について、ある日本の作家が語った。その人が小学生のころ、イギリス人の家庭とつき合いがあった。とても威張っている。日本に来ているイギリス人は特に威張っている(笑)。何かミスしたとき「エクスキューズ・ミー」とか「パードン」と言うことは言うが、素振りはちっとも謝っているようではない。
自分の非を認めるというところで止まっている。エクスキューズ・ミーとは「許してください」という意味だが、 . . . 本文を読む
そもそも英語は不自由で未発達なものなので、「微妙」とか「機微」とか「塩梅」とか「すり合わせ」とかが言えないから、日本語をそのまま使えばいいのであって、いいかげんな通訳を使うのはかえってよくない。
そう思っていたら、アメリカ人のほうから「日本語にはキビ(機微)がある」と言い始めた。「ビミョー(微妙)とか、キビ(機微)とか、そういう言葉がわからなければ我々は二十一世紀に踏み出せない」と主張する . . . 本文を読む
前回、英語を使っていると知が劣化すると伝えたが、中国語では情が劣化すると思う。中国に情の世界がないとは言えないが、日本と同じようにあると思うのは間違いである。情に関するボキャブラリーが乏しいからで、言葉が少ないと実際もそれに影響される。
東京外国語大学名誉教授の岡田英弘氏は、それを「中国人は恋愛しない」と簡明直截に表現しておられる。古来「恋愛小説」がないからお手本がないと教えてくださった。 . . . 本文を読む
まず、第一に述べたいのは、「日本語一つで世界がわかる」ということ。こう言うと「それは英語ではないのですか?」と驚かれるが、むしろ英語では世界はわからない。少なくとも完全にはわからないのであって、なぜなら、英国の悪口は書いていない。「略奪の歴史」については書いていない。書いてあっても事実を捻じ曲げてある。そんなことを認めれば世界中から集中砲火で、どこにも住むところがなくなってしまうからである。
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