人間の器(うつわ)には、天性のものがあるだろう。しかし、天性の大器といえども、しかるべき立場に置いてみないと、その輝きは分からない。しかも、その器ができる前には、必ず修行(しゅぎょう)の機会があるものだ。幕末維新の頃の大物について考えてみる。勝海舟(かつかいしゅう)はその胆力(たんりょく)と見識で鳴り響いている。胆力は剣の修行と座禅(ざぜん)で練り上げたものだ。見識は蘭学修行に徹したことや咸臨丸( . . . 本文を読む
人生を生きていく上で、最も大切なことの一つは、自分自身をごまかさない精神だ。人には嘘(うそ)をつける、一時期、世間を騙(だま)すこともできる。どちらも害はあるが、自分自身をごまかすことの方が、もっと大きな毒となる。勉強でも、仕事でも、自分自身をごまかし始めたら、進歩はぴたりと止まる。いや、それどころか、自分でさえ、自分自身が信じられなくなるのだ。“病膏肓(やまいこうこう)に入(い)る& . . . 本文を読む
（すべて平等にしても、どこかで“仕切り直し”になる）一人の権力とほかの人の権力とに、あまりに巨大な差がありすぎても、世の中、うまくいかないのかもしれません。しかし、その差を常に潰(つぶ)してしまうような、「この世には働きアリしか存在しないのだ。女王アリはいてはならないのだ」という思想が正しいかというと、実際に自然界の法則から見ても合っていない部分はあるわけです。例えば、アリ . . . 本文を読む
（違いを違いとして認めないのも、フェアではない）政治について言うと、戦争における自衛について、「単独の自衛権だけしかないのか。それとも、集団的自衛権があるのか」という問題がありました。結局、政府のほうは、「集団的自衛権がある」ということで、内閣の方針を出して、法案をつくって通したわけです。しかし、これに対して、数万人の人が国会前デモを行ったりしていましたし、それを応援するマスコミ等もありました。「 . . . 本文を読む
（偉人や英雄の活躍ではなく「民衆のうねり」と考える左翼史観）いったん、戦前からの教育の否定を通したものの、やはり、それだけでは済みません。もう一度、「国民としての求められるべき道は、何なのか」ということを考え直す必要があるのではないでしょうか。特に、学校の現場では、神様・仏様の教えを引いてくるのもなかなか難しいため、道徳では、それに代わるものとして、「時間がたてば神様・仏様になる人々」という意味で . . . 本文を読む
