こんにちは! ただち恵子です

政治と社会、日々の暮らしの小さな喜び。思いつくままに綴ります。

あれから一年

2016-03-21 22:51:51 | 父・母のこと
1年前の今日、母が92歳でその生涯を閉じた。

未明、というより深夜に兄からの電話を受け、「朝までもつかどうか・・・と病院で言われている。」と告げられた。


土曜日の朝だった。

それからの数時間で、いつも土曜の朝に配る日曜版を配り、その日の森下議員の事務所開きへのメッセージをメールで送り、出かける用意をした。

電車の中で、何度か義姉とメールのやりとりがあり、「意識はないけれど落ち着いて呼吸をしている」という言葉に奇跡を祈り、そして新大阪で、最期の知らせを聞いた。


新幹線の中で、娘たちに知らせた。


横浜の病院で、眠っているように安らかな、そして呼んでも応えてはくれない母と対面した。

母の遺志によって献体の手続きをし、遺体の傍らで半日を兄達、叔父、叔母、従兄弟達と過ごした。


遺体を見送ってから、母が過ごした部屋に立ち寄った。

読みかけの本、編みかけのセーター、テーブルの上のメモ、それら全ては母が昨日までそこにいたことの証。


本当にもういないのだということを思い知らされたような気がした。どっと涙があふれた。


優しい義姉が、いつもまでも背中をさすってくれた。

その暖かさに身をゆだねて甘え、いつまでも子どものように泣いた。


それが1年前の3月21日。


遺体はないけれど、母が望んだ通りに、母の手による自画像を遺影代わりにして、花で囲まれた祭壇は、とても美しかった。




この1年、たくさんのことを母と語り合ってきた気がする。

母はもう答えてはくれない。

それでも、私は「こんな時にはどうしたらいいのかな?」と母に問うてみる。


「母はきっとこう言っただろう」と、思いをめぐらせるヒントをたくさん残してくれたから。

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