横断歩道で車の流れが途切れるのを待っている歩行者がいるのに、一時停止も徐行もしないで急速度で自動車を走らせているのは、交通マナーが最悪な徳島県だけのことだろうかと腹立たしく感じた。
最近の世の中は、このことだけではなく、自分さえ良ければよいとする風潮が蔓延しつつある。例えば、闇バイトを使った強盗事件の多発は、振り込め詐欺グループが今までのように単に高齢者対象の詐欺を働くのだけではなく、殺傷行為にまで手を染めるに至ったことの現れであろう。これだけ大規模に広域的に行う犯罪の発生は、まさに、我が国の国家秩序に対する挑戦と受け止められて当然であろうし、警察が、この大胆な犯罪に対して過去の振り込め詐欺グループへの取り締まりのごとく、実行犯だけ捕まえて、この組織の大本の反社会的勢力まで手が出ないのであれば、安倍元首相銃撃事件に続いて、我が国警察自体の存在意義すら問われかねない事態になるだろう。私は、日本警察は、必ずこの犯罪集団を捕まえ、再発の防止に成功するだろうと思っているが、もし出来ないのであれば、物価の急上昇で経済的格差が拡大しつつあり、若者層が貧困に陥り債務を抱えて闇バイトに参入しつつある現況からしても、我が国の治安上の危機を招来する可能性があると懸念している。この事件が示しているのは、架空請求から始まってオレオレ詐欺などに発展してきた特殊詐欺事案
に対する我が国警察の捜査力の限界と、若者層がスマホやゲーム依存もあって、刹那的生き方の方向へ向かいつつあるのではないかという危惧である。
最初に記載した問題でも、横断歩道で人が待っていても、自分が急いでいるから人はどうでも良いという思いやりの心の欠如が、一部のドライバーにはあるようにしか考えることは出来ない。最近の世の中のニュースを見ても、統一教会を利用した自民党議員達の当選第一主義的な行動、オリンピックを利用した金儲けなど、我が国には、社会の上下の階層を問わず刹那的な生き方をする人達が増加しつつあるように思えてならない。
一方、少子化による人口減少は、今に始まったことではないが、コロナ禍は、それを加速し、日本社会全体が衰退期に入っていることが徐々に表面化しつつある。