熱帯夜で睡眠不足だったので、午前4時45分から自転車でマリンピアまで行って、少しだけ散歩した。台風の影響かどうかは分からないが、上空には黒い雲があり、波も少し立っているように思えた。
オウム真理教のことを取り上げていた番組をテレビで見た。あれから40年近くなるのに、日本社会は、あの一連の出来事から何を学んだのだろうか。学歴至上社会化は益々進んでいて、学校では、受験教育だけで真の人間教育というものが成されていおらず、学歴エリート達の起こす不品行は目に余るものがある。また、負け組達を中心にSNSなどでの闇バイト募集に応じて、大した罪悪感もなく安易に犯罪に手を染める者が数知れない。ビッグモーターの不祥事は、消費者の方向を向いた商業倫理というものに疑問感を抱かざる得なくなったが、今の世の中では、この会社だけではなく、あらゆる組織や個人の倫理観が危うくなっていることを示している。殺人・強盗・詐欺などが横行しており、特に高齢者を標的とした犯罪が増えているようだ。ところが、警察のキャリア官僚達は、政府・自民党への忖度ばかりで、自民党べったり記者の起こした準強姦事件の逮捕にストップをかけたばかりか、現官房副長官の妻の元夫にかかる不審死事件すら無かったことにしようとしている。マスコミは、オウムの時は宗教に忖度し、最近は、芸能事務所元社長の性加害問題に目をつぶり、官房副長官が、妻の人権を理由として行ったマスコミへの牽制に安易に屈してしまい、概事案の報道すらしようとはしない。今や、権力者は、記者クラブ制度を利用してジャーリズムの自由な報道を巧みに管理している。
「どうせ、選挙に行っても、どの政党に投票しても、何も変わらない」と投票率は低下するばかりだ。これが民主主義国と言えるのだろうか。
地球温暖化による天候異変だけではなく、大地震・大津波などの不安はあるし、その中で、我が国は、世界の中で人口減少・高齢化が最も進んでしまった国になってしまった。労働者人口の減った国で経済成長した国は無い。社会インフラをはじめ縮小化していくしかない。若者には希望の無い国になりつつある。格差も広がりつつあり、与野党を問わず政治家に対する不信感も拡大しつつある。コロナ禍は、我が国の医療体制が脆弱であることを露呈してしまったが、このままでは、年金を含む社会福祉体制も崩壊する方向へ行かざる得ないだろう。国会議員の中で、50年後に生きている人がどれだけいるだろうか。そうだからこそ、彼ら政治家やキャリア官僚達は、国民の幸福などを考えない。自分達のことしか考えていないのだろう。残念だ。
新渡戸 稲造 などが外国に対して紹介した「武士道」の精神は、我が国では過去のことになってしまった。