二人で金

高橋大輔：浅田真央
アベックで金メダル

イタリア・トリノで行われた、フィギュアスケートの世界選手権で、
史上初の浅田真央選手と高橋大輔選手が日本勢初のアベック優勝を成し
遂げ金メダルを獲得した。高橋選手は1年前の今ごろはリハビリ中、
浅田選手は約半年前のロシア杯では5位と惨敗し、うなだれていた
この二人、つらい時期を乗り越えて世界王者になった、バンクーバー
五輪後という調整が難しい試合でも、自分に限界を作らず高みを
目指す姿で世界を魅了した。高橋選手は、成功すれば世界初となる
4回転フリップジャンプに試合で初めて挑戦。
一貫して口にしている“4回転を入れての勝利が理想”の信念に変わりは
ないことをあらためて表明した。
一方、浅田選手は、「ショートプログラムとフリーを両方パーフェクトに
滑ることが目標」と語っていた五輪で果たせなかったその念願をほぼ達成。
浅田選手は史上初めてフリープログラムでトリプルアクセルを2度
成功させた。極めて高い身体能力を必要とするトリプルアクセルは、試合で
複数回成功させることが難しい技だ。それをコンスタントに試合で跳べる選手に
浅田はなった、今回、特に、フリーでは彼女に合わないと言われていた、
曲『鐘』振り付けでフリー終了し優勝した事は大きい。
この、タラソワコーチ自身がプログラムを使ったことに満足そうな、
表情であったと、この大会の試合後、採点については
「相変わらずすっきりしない」という声が目立つ。とりわけ、今大会では
全体的に精彩を欠いたキム・ヨナ選手が、フリーで浅田選手を
上回る得点を得たことにネットでは議論沸騰。
国際スケート連盟は、近く採点基準の見直しを行う予定とか,
採点方法が変わるのか、新ルールは高い注目を集めそうだ。
トリプルアクセルを跳んだ浅田選手と、大ケガからの復調がまだ万全で
なくても4回転に挑んだ高橋大輔選手は、さらに芸術性の高い、プログラムを
滑りこなそうとしている。技術面でも芸術面でも妥協せずに上を目指した2人が、
日本の男女シングルにいたことを誇らしく思い、応援していた国民も多かった
はずだ。何といってもバンクーバで果たせなかった、屈辱を、
この大会で高橋大輔選手と浅田真央選手が、そろって優勝した事に拍手を送ろう。