「通行止め」のバリケードを見た時点で私は、
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『トンネルの向こう側に行けなかったら「楽勝コース」は無しだな… 』
と、直感的に考えました。
ベンツのハンドルを握っていたHさんと我が家を建ててくれた建築会社のMさんはに、
「黒金尾根を登って天狗岩を目指そう!」
と、即座に判断されたのでした。
『黒金尾根って下山ルートには使っても登りには遠慮したいとんでもない急登だよねー… 』
私はイヤな予感がしました。
でも、ベンツはすでに方向転換し、先程寄ったヨーロッパ風の山荘のすぐ下にある登山者用の駐車場に向かっていました。
そんな感じで、アッと言う間に「楽勝コース」のはずだった祖母山系山行は、とんでもない急登をひたすら登って行く「鍛錬コース」に変更されたのでした。
楽しみは、今夜泊まる薪ストーブのある山荘だけです。
長い急登も、
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膝に負担がかかる帰りの急な下り坂も、
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山荘で薪ストーブにあたりながら過ごすひと時を頭の中に思い描きながら足を出して頑張りました。
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我々が泊まった山荘は、地元の材木をふんだんに使った温かみのある建築でした。
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食事も地元で採れた食材を、山荘を経営されている奥様が心を込めて作られた絶品料理でどれもとても美味しかったです。
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何より、薪ストーブの柔らかな暖かさは寝室まで行き渡り、朝までエアコンを入れずに快適でした。
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もちろん、お酒を飲みながら苦労を共にした4人での語らいも格別なものでした。