パントリー(食品庫)で
暮らしやすい家事動線と
使い勝手の良い
キッチン空間を実現できるように。
※キッチン横にウオークインスタイルで計画したパントリー事例
間取りのタイプと広さの持つ意味。
パントリー(食品庫)のある間取りは、
キッチン周りの収納を効率化し、
快適な生活を
実現するための
有効な手段かと思います。
しかし、
間取りやサイズ、
収納方法を誤ると、
かえって使い勝手が
悪くなってしまう可能性があります。
そういったこともありますので
パントリーのある間取りの
メリット・デメリット、
様々なタイプ、
適切な広さ、収納方法、
そして間取りと
生活動線や家事動線との
関連性について
少し書いてみたいと思います。
新築やリノベーション
リフォームを
検討されている方にとって
参考になれば幸いです。
パントリーのある間取り
メリットとデメリットを考えてみる。
キッチン周辺が
すっきり片付けやすくなる。
パントリーに
食品や調理器具、
食器などを収納することで、
キッチンカウンターや
棚の上を
すっきりさせることができます。
これにより、
調理スペースが広がり、
作業効率が向上します。
また、
見た目にも美しく、
清潔感のあるキッチンを
実現しやすくなります。
食品の在庫管理が容易になる。
パントリーの
設計内容によって
食品をまとめて収納することで、
在庫状況を
一目で把握しやすくなります。
またパントリ―を
開閉する習慣を取り入れる事で
在庫品・食品関連の状況も
把握しやすくなり
賞味期限切れを防ぎ、
買い忘れや無駄な買い物を
減らすことに繋がります。
災害時の備蓄にも最適。
パントリーは、
非常食や飲料水、
防災グッズなどを
まとめて収納するのにも
比較的最適な場所です。
地震や台風などの災害発生時にも、
必要な備蓄品を
すぐに取り出すことができます。
空間を圧迫する可能性がある。
パントリーの設置によって、
キッチンやリビングなどの空間が
狭くなる可能性があります。
特に、
ウォークインタイプなど
広さのあるパントリーは、
設置場所の選定を
慎重に行う必要があります。
計画内容によっては
家事動線が長くなる可能性がある。
パントリーの位置やサイズによっては、
キッチンから
パントリーまでの
移動距離が長くなり、
家事動線が
長くなる可能性があります。
間取りの中で
動線を考慮した
適切な配置が重要です。
パントリーのある間取り
タイプ別解説と適切な広さ・・・・・。
キッチン横のパントリー
キッチンに隣接したパントリーは、
調理中に
必要な食材や調味料を
すぐに取り出せるため、
家事効率の向上に繋がります。
広さは、
キッチンの広さや
家族の状態や
収納方法に合わせて決定しますが
半畳から1畳程度が一般的です。
ウォークインパントリー。
ウォークインタイプは、
パントリー内部に
人が入れるほどの広さがあり、
大量の食品や調理器具を収納できます。
1.5畳から2.5帖程度が目安です。
内部に棚を設置する
スペースを確保することが重要です。
ウォークスルーパントリー。
ウォークスルータイプは、
キッチンと玄関、
あるいはキッチンと勝手口など
別の部屋を繋ぐように
設置されるパントリーです。
ガレージ・車寄などから
勝手口やパントリーへの移動を
単純化させることが可能であれば
買い物から帰った際に、
そのまま食材を
収納できるため便利です。
この場合は規模にもよりますが
3帖から6帖程度の広さで
計画することもあります。
階段下パントリー。
階段下のデッドスペースを
活用したパントリーは、
省スペース設計に有効です。
階段下の形状や高さに合わせて、
収納方法を
工夫する必要があります。
広さは、
階段下のスペースによって
随分異なります。
壁付けパントリー。
壁に沿って設置する
壁付けタイプのパントリーは、
コンパクトなスペースでも
設置可能です。
奥行きが浅いため、
収納できる量は限られますが、
頻繁に使用するものを
収納するのに適しています。
0.5帖から1帖程度が一般的です。
各タイプ別の適切な広さ。
パントリーの適切な広さは、
収納する物の量や
家族構成によって異なります。
一般的には、
壁付けタイプで0.5~1帖、
ウォークインタイプで1~2帖、
ウォークスルータイプで2~3帖程度が
目安とされています。
しかし、
家族の人数やライフスタイル、
収納する物の量や
パントリーそのものの使い方
などをによって
何もかも変わるので
家族それぞれの価値観から
紐解くことが重要です。
常識はある方向から
見れば非常識になりますし
家族の暮らしの文化を
ご自身でも見直すことが重要です。
パントリー収納のポイントと対策。
・収納方法
パントリーの
収納効率を高めるためには、
動かす事の出来る棚、
可動棚の活用、
見せる収納と
隠す収納の使い分け、
ラベリング、
先入れ先出しなどの
工夫が有効です。
また、
奥行きが深い棚には
引き出し収納を
取り入れると便利です。
失敗しないための対策・・・・・。
・家事や生活動線を考慮。
キッチンや玄関からの
アクセス性を考慮し、
家事動線が
スムーズになるように配置。
・湿気やニオイ。
換気扇や窓の設置、
除湿剤の活用で対策。
・サイズが合わない。
収納する物の量を事前に把握し、
適切なサイズに。
・照明不足。
計画するパントリーの
内容によっては
十分な明るさを確保。
・コンセント不足。
充電や家電置き場を
兼用する場合は
コンセントを家電の使用を想定し、
必要な数のコンセントを
適切な位置に確保するように。
パントリーのある間取りは、
キッチン周りの
収納効率を高め、
快適な生活を送る上で
大きなメリットがあります。
しかし、
間取りやサイズ、
収納方法を
適切に計画しないと、
逆に人の移動や
家事の効率が悪くなり
使い勝手が悪い
間取りの要因になってしまう
可能性もあります。
自分たちの暮らしにとって
適切なパントリーのサイズと
位置関係を考えながら
メリット・デメリット、
タイプ別の適切な広さ、
収納方法、
これまで書かせてtいただいた
対策など参考に、
ご自身のライフスタイルに
最適なパントリーのある間取りを
イメージしてください。
適切な計画によって、
暮らしの快適性には
随分差が出ます。
収納も
多ければ多いほど
良いわけではなくて
多すぎると逆に片付けにくい
整理整頓し辛い
収納計画になることもあります。
収納する物の量や種類、
家族構成などを考慮し、
必要な広さを
確保することが重要です。
そして、
家事動線や
アクセス性を考慮した
配置も忘れずに。
日用品や食品の収納に関する
周辺要素の紐づけを考えて
細部にも注意を払うことで、
より使い勝手の良い
パントリーのある間取りを
実現できるようになるかと思います。
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